所得区分と負担割合

70~74歳の人の医療費の自己負担割合は、収入や所得によって決まります。

■3割負担
70歳未満の人の自己負担割合は3割です。そこから「現役並みの所得者」というネーミングになったのかどうかは定かではありませんが、自己負担割合が3割の人とは、「70歳以上の国民健康保険被保険者(以下「高齢者」という)に住民税の課税所得が145万円以上ある人が1人でもいる世帯に属する人」です。

ただし、高齢者の収入が
  • 高齢者1人の場合は年収383万円
  • 2人以上の場合は合計の年収が520万円未満
の場合は、申請すると負担割合は3割から2割(昭和19年4月1日以前生まれの人と69歳までに1割負担だった人は1割)へと軽減されます。この場合の収入は、「年金収入額、給与収入額、不動産収入額、営業収入額など、必要経費や控除額を差し引く前の総収入の合計額」です。

■2割負担
前述の3割負担以外の人(下記参照)は2割負担になります。ただし、昭和19年4月1日以前生まれの人と69歳までに1割負担だった人は1割負担のままです。
  • 一般 : 「現役並みの所得者」「低所得者1」「低所得者2」以外の人
  • 低所得者2 : 同一世帯の全員が住民税非課税の人
  • 低所得者1 : 同一世帯の全員が住民税非課税で、その世帯のそれぞれの所得が必要経費・控除(年金の控除額は80万円とする)を差し引いたとき0円になる人 
なお、後期高齢者医療制度に属する75歳以上の人の医療費の自己負担割合を決める所得基準も、下の表のように70~74歳とほぼ同じです。
医療費自己負担割合の所得区分一覧表

3割負担の高齢者って、実際どのくらいいるのだろうか?


65歳以上の平均的な世帯収入は約258万円

リタイア後の世帯収入の多くは年金です。年金額が夫婦で520万円あるいは1人で383万円というレベルの年金を受給する人(夫婦)はそう多くはいません。

総務省「平成25年家計調査(家計収支編)」によると、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の平均月収は約21万5000円(年収約258万円)です。ということは、平成26年4月2日以降に70歳になる人の医療費の負担割合は「70歳まで3割、70歳~74歳は2割」と考えてもよさそうです。もちろん、申請を忘れないように!

なお、平成27年8月から、介護保険サービス利用費の個人負担割合が1割から2割に引き上げられる予定です。社会保障費の急増対策として「高齢者も応分の負担を」と言われ続けていましたが、どうやら現実のものとなりそうです。
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