年金/年金受給額の計算方法

30年後、俺達が受け取れる年金は月17万円!?

30代の皆さんにとっても、リタイア後の収入の柱は公的年金であることは間違いないわけですが、30年後に一体いくら受け取れるのかを検証してみるといろんなことが見えてきます。月17万円じゃちょっとキツイかも。

和田 雅彦

執筆者:和田 雅彦

年金ガイド

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俺達の年金は60歳から受け取れない?

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夫婦で働き、夫婦で受け取る年金を増やすのも有効な対策
年金なんてあてにできない!」

30代の皆さんにとって年金はまだまだ身近ではないし、あてにできないものだと思われる方が多いのではないでしょうか?

しかし、老後の収入を考えるときにまず最初に思い浮かべるのが公的年金であることは、今後も変わらない事実ではないかと思います。

ですから、30代の皆さんも、「自分の年金がいつから、いくらくらい受け取ることができるのか?」を理解することは老後の生活設計を立てる上でとても重要なことと言えますね。

「そもそも年金って何歳から支給されるものなの?」

つい最近まで常識でいうなら、60歳で定年を迎え、その後は年金をもらいながらそれなりに悠々自適な日々を過ごすっていうことだったかもしれません。

確かに、既に年金を受け取っておられる方の多くが、60歳から受け取っています(国民年金(老齢基礎年金)は原則65歳支給。一部分の厚生年金は生年月日により支給開始年齢に差があり)。

しかし今30歳代の皆さんは残念ながら年金は60歳代前半については支給されないことが法律で決まっています。具体的に言うと、男性で昭和36年4月2日以降、女性で昭和41年4月2日以降生まれの方は厚生年金も65歳から支給となります。

30歳代の年金は65歳支給、となると60歳からの5年間をどう過ごすのかについてイメージしておく必要があります。

今の60歳代はいくらもらっているの?

リタイア後の年金のイメージを掴むために、今、実際支給されている年金額をみてみましょう。

国は標準世帯(夫 40年間会社員、妻 40年間専業主婦)が受け取る年金額を試算しています。それによると、

会社員の夫が年金は厚生年金と国民年金
専業主婦が受け取る年金は国民年金となります。

受け取れる金額は
国民年金(夫婦合わせて) 月12.8万円
厚生年金 月9万円
合計21.8万円となっています。

現役世代の平均手取り34.8万円で、現役世代の収入に対する年金額の比率(これを「所得代替率」という)が62.7%となっています。

一般的に、リタイア後の生活費は生命保険文化センター(「生活保障に関する調査」/平成25年度)の調査によると、月に約22万円ほど必要となっています。

先ほどの「標準世帯」の年金額では、毎月の生活を何とかできる程度で、ゆとりある老後を過ごすためには、自分たちで何らかの自助努力が必要だということになりますね。

次のページで今の水準を維持できるのか検証します
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