宙に浮いた5000万件とは別の新たな問題が発生!

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不一致の原因は紙台帳の記録をコンピューターに入力する際に様々な入力ミスが大半だと言われている。この入力ミスは公的年金だけの問題ではなく、厚生年金基金等企業年金でも同じような事態が発生していると言われている
つい先日、新たな年金問題が浮上しました。

厚生年金記録の一部について、手書き台帳とコンピューター記録をサンプル調査したところ、一致しない記録が1.4%もあったとのことです。手書き台帳は4億件ほどあるため、全体で560万件もの不一致がある計算とってしまいます。

サンプル調査は、約2万件について行い、そのうち記録の不一致が277件ありました。

不一致の中身は

■手書き台帳にある記録がコンピューター記録にない 48件 
■加入・脱退年月日、標準報酬月額の不一致 215件
■氏名、年齢、生年月日の不一致 18件

となっていて、これらは全て支給漏れにつながる問題です。

特に、「手書き台帳にある記録がコンピューター記録にない」という問題は、本来受け取れる年金額が受け取れてないことになりますし、「加入・脱退年月日、標準報酬月額の不一致」については、年金額の計算根拠である自分の加入期間や給料が正しくコンピューターに入力されていないことになり、これらはダイレクトに年金額に関係する大問題です。

「ねんきん特別便」の限界が露呈

現在送付が行われている「ねんきん特別便」は、あくまでコンピューター記録について確認を求めるものです。コンピューターの記録自体が正しい前提ではじめて意味があるわけで、そのコンピューター記録自体に不備があるとなると、確認した意味が大きく損なわれてしまいます。

また、ねんきん特別便自体の問題も露呈したと言えます。今回の不一致の中に「加入・脱退年月日、標準報酬月額の不一致」というものがあります。そもそも厚生年金は「加入期間」と「加入期間の平均給料」によって決まります。

ねんきん特別便では、加入期間については確認できますが、平均給料については、確認できません。今回「標準報酬月額」という給料額の不一致が明らかになりましたが、自分の給料が正しく記録されているかはねんきん特別便ではわからないまま、となるわけです。

コンピューター記録に「加入期間(履歴)」と「給料額(標準報酬月額)」が正しく記録されて、はじめて自分の記録が正しいと安心できるわけで、ねんきん特別便によって「記録に間違いがない」となるのは、加入期間だけでしかなく、そんな中途半端な確認に多額の税金が投入されているというのも何ともやるせない気持ちになります。

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