女性ならではの年金の問題点を把握しよう

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夫が20年以上厚生年金に加入している場合、夫の年金に妻が65歳まで加給年金という家族手当が加算され、妻が65歳以降は妻の年金に振替加算という加算がはじまる
女性の年金は、女性ならではの「問題点」が存在します。年金を受け取る直前の時期に、この問題点についてしっかり理解し、仮に対処が必要となったことについて適切に対応しておきたいものです。それでは問題点を見ていきましょう。

■問題点1:加入期間が短い
現在の年金制度は、日本国内に住む20歳以上60歳未満の人は男女問わず、公的年金制度に加入することになっています。したがって、保険料を滞納さえしなければ、加入期間が短くなることはありません。

しかし、昭和61年までは専業主婦(会社員の妻)は年金制度に加入するかどうかは任意(任意加入)でした。したがって、専業主婦の期間、年金制度に加入(保険料の納付)していない方が少なくありません。

また、専業主婦になるまでの会社員としての加入期間について、脱退手当金を受け取ることで精算しているケースも多くありました。精算した期間は加入していないこととなります。

この2つのことが原因で女性(特に50代以上)の年金加入の期間が、男性と比べて短くなってしまうことがあります。これらの期間は「カラ期間」となるため、滞納ではないものの年金額への反映がなく、受け取る年金額も少なくなります。

■問題点2:女性ならではの宙に浮いた年金記録問題
女性は一般的に、結婚を期に苗字が変わります。この苗字の変更の手続きに多くの不備があり、「旧姓」と「今の苗字」が別々に記録管理をされているケースが多いといわれています。旧姓と今の苗字を一本化しなければ、旧姓での年金記録は「宙に浮いたまま」になってしまうことになります。

この苗字変更にともなう「宙に浮いた」年金記録は、500万件を超えるともいわれ、旧社会保険庁が平成20年2月、3月と「旧姓履歴申出キャンペーン」を行ったこともあるほどです。

加入期間が足りない場合の対応策

それでは、今からできる、2つの問題への対応策を考えてみましょう。まずは、「加入期間が短い」ことへの対応です。受給資格期間を満たさないと、年金を受け取ることすらできません。まずは、自分が受給資格期間を満たしているかどうかを確認する必要があります。

先ほども書いたとおり、昭和61年までの任意加入期間について、仮に保険料を納めていなかったとしても、年金額には反映されないものの期間に加えることが可能な「カラ期間」とすることができます。

受給資格期間は、保険料納付済期間、免除期間、カラ期間で構成されています。例えば、昭和51年に結婚して専業主婦(サラリーマンの妻)となった場合、昭和61年までの10年間は保険料を納めていなくても「カラ期間」とすることが可能です。

また、脱退手当金で精算した期間も「カラ期間」としてカウントすることが可能です。この2つの期間をあわせることで、受給資格期間(原則25年(10年に短縮予定))を満たせることが多いと思います。

もう1つの対策と、年金加入記録漏れへの対策を次ページで検証します>>>