あなたは厚生年金基金に加入していますか?
皆さんは、「厚生年金基金」をご存知でしょうか?「厚生年金?基金?」…
よくわからない!とおっしゃる方が少なくありません。
「では、皆さんの会社は厚生年金基金に加入していますか?」とお聞きすると、「えっ?」と一瞬、考え込む方が少なくありません。「うちの会社は厚生年金に加入しているから、厚生年金基金にも加入しているんじゃないの?」と言う方もいらっしゃいます。
厚生年金と厚生年金基金。確かに、同じ「厚生年金」という言葉が使われているため、全く同じ制度あるいは厚生年金の一部だと思っている方が少なくありません。しかし、厚生年金は国が運営する「公的年金」であるのに対し、厚生年金基金は企業が運営する「企業年金」と、カテゴリーが違う「別物」なのです。
自分の会社が厚生年金基金に加入しているか?
厚生年金基金を設立するには所定の要件を満たす必要があるため、会社員の皆さんが全員、基金に加入しているわけではありません。会社が厚生年金基金に加入していれば、厚生年金に加入している従業員は自動的(強制的)に厚生年金基金にも加入することになります。
厚生年金基金を含む「企業年金」とは、企業が従業員の老後の生活保障をより手厚くするために作られた制度です。従って、企業年金に加入していれば、年金をたくさん受け取れることになります。イメージとしては以下の図のとおりです。
厚生年金は1つ、基金は企業ごと
基金は企業ごとに設立しているため(同業種共同で設立している場合もあり)、転職歴のある方は複数の基金に加入していることもあり得ます。例えば今までA社、B社、C社と3つの会社に勤めたとして、
- A社(5年間勤務) 基金あり
- B社(10年間勤務) 基金なし
- C社(20年間勤務) 基金あり
- 厚生年金 35年
- 厚生年金基金 A基金に5年 C基金に20年
年金の請求は、厚生年金分はまとめて日本年金機構に、厚生年金基金分はA基金分、C基金分それぞれ各基金にすることになります。また、勤続期間(加入期間)によっても請求先が変わることもあります。
厚生年金基金の請求先と注意点のおさらい>>