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平均寿命90歳時代の老後の備え方・考え方

50年後には平均寿命が90歳になるそうです。お金に不自由なく長生きできるとしたら、多くの人は「長生きしたい」と願うでしょう。今回は、平均寿命90歳時代の老後の備え方についてお伝えします。

平野 泰嗣

執筆者:平野 泰嗣

ふたりで学ぶマネー術ガイド

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平均寿命90歳時代到来!?
平均寿命が90歳……私たちの人生もまだ先は長い!
平均寿命90歳と聞いて皆さんはどのように感じますか? 「長生きできることは素晴らしい」と思われる方、「そんなに長生きしても良いことないよ」と思われる方、さまざまだと思います。お金に不自由することなく、健康で長生きできると仮定したら、多くの人は「それなら長生きしたい」と思うでしょう。今回は平均寿命90歳時代の老後の備え方・考え方についてお伝えします。

【記事のインデックス】
平均寿命90歳時代到来!?……1P目
将来の年金はどうなる? 厳しい年金財政……2P目
老後資金の準備はいつから始める?……3P目
老後資金の準備に適した金融商品は?……4P目

平均寿命90歳時代到来!?

「平成21年版高齢社会白書」によると、日本人の平均寿命は2007年現在、男性79.19年、女性85.99年です。約50年後の2055年には男女共に延びて、男性83.67年、女性90.34年になる見通しとのこと。

<平均寿命の推移と将来推計>
平均寿命の推移と将来推計
※平成21年版高齢社会白書より、ガイド平野泰嗣が作成

90歳と聞くと、今でもかなりの高齢のイメージを持ちますが、これが50年後には平均寿命になるというから驚きです。今後の医学の進歩にもよると思いますが、男性なら90歳、女性なら100歳が「長生き」の目安になるのではないかと思います。

人生で遭遇するリスクの一つとして「長生きリスク」が挙げられます。本来、長生きできることは素晴らしいことであるはずなのに、長生きすることが「リスク」として捉えられてしまうことは残念でなりません。「長生き」がリスクになる原因は、老後にかかるお金が長生きすればするほど多くなるということです。

老後に必要なお金は1,440万円増加!?

夫婦2人の生活費を毎月30万円、妻1人の生活費を毎月20万円とし、60歳定年から夫婦が平均寿命まで生きると仮定した場合の老後に必要な生活費の合計額は2007年の平均寿命を前提とすると8,640万円(※1)になります。今回の平均寿命の将来推計から、2055年(現在20代から30代の方)の場合、老後に必要な生活費の合計額は1億80万円(※2)になり、現在よりも1,440万円増加する見込みです。

これはあくまでも平均寿命をベースにした計算ですが、老後に必要な資金は寿命が将来延びることを想定して、長生きをした場合にも対応できるように、老後資金を準備する必要があると言えます。

※1 男性80歳、女性86歳として試算
30万円×12ヶ月×20年=7,200万円……(1)
20万円×12ヶ月× 6年=1,440万円……(2)
(1)+(2)=8,640万円

※2 男性84歳、女性90歳として試算
30万円×12ヶ月×24年=8,640万円……(3)
20万円×12ヶ月× 6年=1,440万円……(4)
(3)+(4)=1億80万円

年金制度も厳しい状況、その理由は?>>

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