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終身医療保険を考える(2ページ目)

進む入院日数の短期化、先進医療特約などの登場で、多様化が進んできた「終身医療保険」にスポットをあて、解説します。

長島 良介

執筆者:長島 良介

生命保険ガイド

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定期医療保険、共済は?

  • 高齢時の保障が得られない
これは共済に多いパターンですが、年齢が高くなると更新できない、もしくは著しく保障が小さくなってしまうタイプが多く、より入院リスクが高まる時期に肝心の保障が足りないという事態が想定できます。

  • 若いころは入院しない
定期型の医療保険は1年から10年でいったん保険期間を終了、更新という形で継続していきますが、前述のとおり、更新の限度は概ね80歳で、更新の度に保険料が高額になり、生活費を年金に頼っているような、真の意味で医療保険が必要な人には継続は難しいでしょう。


定期医療保険や共済に加入する場合は、資産形成と併せて考え、高齢時の補償に関しては保険に頼らずに、それまでに蓄えた現金で対応するという考え方も非常に合理的と言えます。お金がない現在は安い定期医療保険や共済で備え、資産を作り、いずれ保険は卒業するわけです。

終身医療保険は役に立つのか

定期医療保険や共済、もしくは自家保険(いわば今から貯金をしてそれを医療費に充てる)ことを勧める専門家が多いです。私も理想は医療保険に頼らず、高齢時の入院リスクに備えて貯蓄をすることだと思います。しかし、なかなか現実は簡単ではないようです。

今後、医療技術はますます進化していくでしょう。高額な先進医療も先進医療特約の普及により利用者も徐々に増えているようです。数百万円の先進医療の費用を支払ってしまうと、生活に影響が出てしまうかもしれません。

10年、20年後の年金制度は間違いなく今とは違う姿になっています。後期高齢者医療制度や高額療養費制度もこれからどのようになっていくか、慎重に見ていかなければいけません。

建前は貯蓄で賄えますが、計画的に貯蓄ができない人もかなり多いのが現状という中、若いころから終身医療保険に加入していれば、高齢時に保険料負担が軽く、医療費を補てんしてくれたり、先進医療に対応している終身医療保険は大きな支えになる可能性は十分に考えられます。

今後、ますます医療の現場は変わってきます。終身医療保険の考え方も変わってくることは間違いありません。今後も注意していきましょう。

入院しなくても受け取れる特約

終身医療保険には様々な特約が付帯できます。これがかなり大きな役割を持っています。入院の有無にかかわらず支払われる特約ですので、内容に対して納得できる保険料であれば、かなり利用価値が高い保障になります。医療保険加入時に検討してみてください。
  • 生活習慣病、三大疾病などの診断を受けたときに一時金を受け取れる特約
  • 上記の病気で入院した時に日額がプラスで支払われる特約
  • 先進医療に頼らざるを得ないときに、支払われる先進医療特約

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