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税金面や児童手当は、子どもの生まれ月で差がある?
税金面や児童手当、その他から考えて、子どもの生まれ月で給付金などに差があるでしょうか。言ってしまうなら、何月生まれがオトクでしょう?お金の相談でも聞かれることがあるので、この禁断のテーマを考えてみましょう。相談業務の中で、これから子どもを持とうと計画されている方からのご相談を受けることもあります。多くは、マイホーム取得などとの兼ね合いで10年、20年のサイクルでの収支バランスが成り立つかのチェック(「キャッシュフロー分析」といいます)をすることが中心です。
収支バランスなどから、家計の節約の必要性が判明したり、大きな支出が重なって一時的に赤字になる問題が見つかれば、例えばマイホーム取得の時期をずらしたり、自動車の買い替えサイクルを伸ばす、といったことを提案することもあります。
そんな中で、子どもを持つ「時期」について聞かれることがあります。雑誌の取材などでも聞かれることも。
「おトク」という表現は適切ではないかもしれませんが、ここでは、主に4点から考えてみましょう。
- 扶養控除
- 医療費控除
- 児童手当
- 保活(保育園探し)
扶養控除では4月2日~12月生まれが◎
民主党政権時代に子ども手当(現在の児童手当)が導入されたことにより、15歳までの扶養控除はなくなりましたが、・12月31日現在16歳以上の子(控除額38万円)
・12月31日現在19歳以上23歳未満の子(控除額63万円)
については残っています。
しかし、これが残念なことに、12月31日の段階での判定のため、早生まれの子は1年分控除が少ないのです。
<12月31日時点>
高1 16歳〇 早生まれ15歳×
高2 17歳〇 16歳〇
高3 18歳〇 17歳〇
大1 19歳〇 18歳〇
大2 20歳〇 19歳〇
大3 21歳〇 20歳〇
大4 22歳〇 21歳〇
ということで、扶養控除から考えると4月2日~12月31日生まれがオトクといえそうです。
医療費控除では秋から年内生まれが〇
妊娠・出産でかかった健診や入院の費用は、他の医療費と合わせて、医療費控除の対象とすることができます。支払った医療費や医療関係の支出が家族全員分を合わせて10万円(所得が200万円以下なら、所得の5%)を超えた場合に受けられる所得控除です。実は、医療費控除も1月1日から12月31日までで区切られるため、できるだけ同じ年に医療費を集中させた方が医療費控除を受けやすく、秋~12月生まれが有利な理由の1つとなっています。
しかし、妊婦健診費用の原則14回まで無料化と、出産手当金の増額により(現在42万円)、医療費控除自体が受けにくくなっているため、さほど重視すべきことではなくなっています。
児童手当から考えると4月生まれ(4月1日を除く)が◎
次に、児童手当から考えてみましょう。詳しくは、「児童手当、誕生月で11万円もの差に!?」を参照していただきたいのですが、児童手当から考えると、4月2日以降の4月生まれが最も児童手当の累計額が大きくなります。児童手当は生まれた月でもらえる合計額が異なります。というのは、もらえる最終時期は「中学校卒業まで」と決まっているため、3月生まれ(4月1日生まれを含む)の早生まれの子と4月生まれ(4月2日以降生まれ)の子では、すぐに手続きをしたとしても、11か月分、11万円の差になります。
保活(保育園探し)で考えるなら?
産後も働くママにとって、保活は生命線です。競争が激しいエリアでは、0歳か1歳で入れなかった場合、空き待ちになってしまうことが少なくなりません。保育園が見つからなかった場合は1歳半まで育児休業を延長でき、それでもだめなら2歳まで延長できるようにはなっていますが、1歳児クラスもそれ以降も、それはそれで狭き門です。
早く復帰したいというママは、育休を切り上げても0歳児クラスを狙うことになるでしょう。それには通常4月時点で6か月を経過していないといけませんので、4月2日~10月までの生まれの方がいいとも言われます。
乳幼児期の発達の差も……
それから、これは番外編ですが、早生まれの子(1月1日~4月1日までに誕生した子)は、幼児期にどうしても発達の差があって親がやきもきする、という現象もおこりがち。乳幼児期は2、3カ月の差でもだいぶ発達の差があるためです。もちろん個人差はありますが、同じ学年であれば、早生まれよりもそうでない子の方が一般に発達が早いので、運動能力や学力の差などで、親が要らぬ心配をする原因になる可能性はあります。ただし、発達の差は大きくなるにつれて徐々になくなっていきます。
つまるところ…●月生まれがオトク!?
以上を考え合わせると、扶養控除と児童手当、保活、発達の関係から、4月生まれ(4月1日を除く)がトータルで有利になりそうです。医療費控除だけは秋~12月ですので外れてしまいますが、最近は医療費控除を受けられないことも多いため、ここを重要視しないのであれば、4月生まれ(4月1日を除く)に軍配が上がりそうです。
こんな記事を書いておいてなんですが、子どもは天からの授かりもの。あまり損得ばかりを意識すべきでないと思います。わが子の笑顔でちょっとした差はすっ飛びますよね!
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