住宅ローンの借り換え・返済/住宅ローンの借り換え先の選び方

住宅ローンシミュレーション比較  借り換えでトクするケースは?(2ページ目)

借り換えでトクできる目安は残高1000万円以上、残期間10年以上、金利差1%以上とよく言われますが、本当でしょうか? 借り換え前後にどのくらいの差があればトクできるのか、シミュレーションしてみました。

高田 晶子

執筆者:高田 晶子

住宅ローンガイド

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残期間の違いによる借換え効果


残期間の違いで借換え効果はどのように異なるでしょうか?金利3%から金利2%に借換えをした場合で比較してみます。

<残高2,000万円、金利3%のものを金利2%に借換え>
●残期間8年の場合
毎月返済額234,591円、今後の総返済額 約2,252万円
→借換え費用35万円とした場合
毎月返済額 225,617円、今後の総返済額 約2,166万円
借換え費用を差し引いた借換え効果 約51万円

●残期間15年の場合
毎月返済額138,116円、今後の総返済額 約2,486万円
→借換え費用45万円とした場合
毎月返済額 128,702円、今後の総返済額 約2,317万円
借換え費用を差し引いた借換え効果 約124万円

●残期間20年の場合
毎月返済額110,920円、今後の総返済額 約2,662万円
→借換え費用50万円とした場合
毎月返済額 101,177円、今後の総返済額 約2,482万円
借換え費用を差し引いた借換え効果 約130万円

金利差がある程度あれば、残期間10年未満でも借換え効果がでることがわかります。また、残期間が長ければ長いほど借換え効果が高くなることもわかります。

借換え効果はケースバイケース

この検証結果からわかるように、金利差と残高と残期間の組み合わせ次第で、借換え効果が出るのかどうか、借換えにより節約できる金額がいくらになるかが変わります。今回の試算は、保証料がかかる場合で計算しています。保証料がかからず初期費用が安い住宅ローンもあり、この場合には、金利差はもっと小さくても効果が出ます。

また、総返済額は同水準であっても、例えば、繰上げ返済の利便性がより高いもの借換えすることで、返済が早く進み、結果的に総返済額が少なくなるという効果もあります。このような場合にはインターネットでいつでもできる、少額からできる、繰上返済手数料がかからないものを選択すると良いでしょう。これも借換え効果の一つと考えることができます。

「残高1,000万円以上、金利差1%以上、残期間10年以上」という目安にとらわれることなく、自分の場合の借換え効果を一度検証してみましょう。
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