住宅ローンの借り換え・返済/住宅ローンの借り換え先の選び方

住宅ローンの借換えはもはや常識中の常識

ここ数年間でより有利な条件(低金利や別の金利タイプなど)の住宅ローンへ借換えを利用する人がとても増えています。どのような金利タイプに借換えしているのか、なぜ借換えが増えているのかを見てみましょう。

高田 晶子

執筆者:高田 晶子

住宅ローンガイド

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借換えは年々増えてきている

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有利な条件への借換えはもはや常識!
現在借入れをしている住宅ローンを別の住宅ローンに借換えを行う人はどのくらいいるのでしょうか?国土交通省が行っている「平成22年度民間住宅ローンの実態に関する調査」によると、平成21年度は約13万件となっています。5年前の平成16年度を見ると4万件強。下のグラフを見てもわかるとおり、年々借換えを行う人は増加傾向にあり、特に近年の増え方は大きくなっています。

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住宅ローンを借換える人は、5年前の4倍以上になっている

 

変動金利型への借換えが大幅に増加

ここ数年は、低金利が続いており著しく金利が下がったというわけでもありません。では、借換えをして、どのような金利タイプに変えているのでしょうか?住宅金融支援機構が行っている「民間住宅ローン借換の実態調査」から、借換後の金利タイプを見てみましょう。

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借換後の金利タイプは変動金利型が激増している


平成19年からの推移を見てみると、固定金利選択型に変える人は激減。全期間固定金利型を選ぶ人は一度増えたものの、少しずつ減ってきています。大きく増えたのが変動金利型です。なぜ変動金利型が増えているのでしょう?長引く低金利で、金利の状況は当分変わらないだろうという理由が主であろうと予測できますが、借換えをした理由についても見てみましょう(住宅金融支援機構「民間住宅ローン借換の実態調査」平成22年度より)。理由の上位5つは、

・金利が低くなるから(63.3%)
・返済額が少なくなるから(53.9%)
・適用金利が上昇し、返済額が増加するから(26.1%)
・金利優遇の優遇幅拡大や返済終了まて?の通期適用か?受けられるから(11.9%)
・今後の金利上昇や毎月の返済額増加か?不安になったから(9.1%)

となっています。今まで固定金利型や固定期間選択型を借入れしていた人なら、ほとんどが変動金利型に変えれば金利が低くなり、返済額が少なくなるでしょう。3年固定や10年固定などで当初期間の引下げ幅が大きいタイプを選んでいた人は、当初の固定期間が切れると引下げ幅が小さくなるため適用金利が上がります。これも借換えを考えるタイミングとしてはよく見られる傾向です。上位4つの理由は、現在では変動金利型に変えることによって、その目的を果たしやすくなるので、変動金利型が増えてきている理由と考えられます。

ただし、5つ目の理由も見逃せません。減少してきているとは言え、この場合には、固定金利選択型で固定期間が長いものや全期間固定に借換えをしていると思われます。借換えは必ずしも金利を下げるばかりが目的ではないことも覚えておきましょう。

変動金利型から変動金利型への借換えも効果がある?次のページで。
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