残りの期間が25年以上なら全期間固定か
下の表は、全期間固定のほうが総返済額で比較して有利になる10年固定利用後の11年目以降の金利水準です。つまり、11年目以降の金利が表にある金利水準以上であると思うなら、全期間固定を選んだほうがよいということです。逆に、表の金利水準よりも低いと思うなら、10年固定を利用すればよいでしょう。この表を見る限り、残りの返済期間が15年などといったように短い場合は、10年固定を選んだほうがよさそうです。しかし一方で、返済期間が25年以上などの比較的長期の返済期間が残っている場合は、全期間固定にしたほうが有利になる可能性が高いといえそうです。
特に、10年固定の金利は、各銀行が行っている金利優遇キャンペーンなどによって2006年4月現在、2.4%程度の水準になってはいますが、優遇前の基準金利はすでに3.8%程度まで上昇してきています。ということは、現在の金利水準と変わらなかった場合でも、金利優遇がなくなれば、10年固定の金利は4%程度まで上がってしまうということです。
これらのことからすると、やはり残りの返済期間が長い人は、どんなに目先の返済額が増えるとしても、いまのうちに全期間固定タイプのローンに借り換えをしておくべきでしょう。いまこそ「損して得とれ」の発想が必要です。
【関連記事】
「借り換えは今まさに最後のチャンス到来?」