マーケティング/マーケティング事例

100円トイレ!あなたは利用する?しない?(3ページ目)

秋葉原に建設費9000万円をかけて有料トイレがオープンしました。通常はトイレは無料というのが常識ですが果たして有料トイレを使う人はいるのでしょうか?ガイドが体当り取材で現場検証を行ってきました!

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

有料トイレのターゲット利用者は誰か?

オアシス@秋葉原
きれいではあるが、お金の必要な有料トイレは果たして誰が利用するのか?
通常同等のサービスであれば、より多くのお金を払ってまで高いサービスを受けようという奇特な消費者はいない。そのような観点に立てば誰しも有料トイレなど利用しないという結論に至るが、果たしてそうだろうか?

通常トイレの利用が多いのは朝の通勤ラッシュ時である。この時間帯は競合のうち、大手家電量販店のトイレは時間的に利用できないので駅構内の公衆トイレを利用するしかない。公衆トイレでは利用できるトイレにも限りがあるので、混雑するのは当然だ。つまり、朝のラッシュ時はトイレに対する需要が供給を大幅に上回ることになる。そこでどうしても待てない人がいれば100円を払ってでも、一刻も早く用を足したいと思う人が現れても不思議ではない。

また、千代田区の調査のように『暗い、臭い、汚い、怖い、壊れている』という5Kの公衆トイレを避けて、有料でも綺麗で落ち着いた環境で用を足したいというニーズを持っている人も中にはいるだろう。

立地は適切だったか?

以上のようなターゲット利用者に対して果たして秋葉原という立地は果たして適切だったのだろうか?平日の昼間ではあるが、道行く人を観察するとやはり秋葉系と呼ばれる若者が多い。次いでサラリーマン。メイン利用者と想定されていた女性はそれほど多くない感じがした。

今回秋葉原に有料トイレを建設した経緯については詳しくはわからないが、多分入念な調査の下、立地については決定したのだろう。ただ、個人的な意見とすれば同じ千代田区内で建設するのであれば、秋葉原よりも大手町や霞ヶ関、国会議事堂などの方が適切な立地だったかもしれない。

いずれにしろ従来の公衆トイレは『暗い、臭い、汚い、怖い、壊れている』というネガティブなイメージで利用の障害になっていたが、利用者がたった100円で奇麗な環境を手に入れて気持ちよいひと時を過ごすことができるのなら有料トイレは高い出費ではないと言えるのではないだろうか。
 
 
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