ドイツ語から言葉の謎へと迫る、在ウィーン哲学徒

日本の大学でドイツ語ドイツ文学を修めた後、オーストリアの首都ウィーンで哲学を学ぶ。現在は、翻訳・通訳および語学教師をこなしている。

ガイドからの挨拶

皆さんは異言語を学ぶことに、どのような意義を認めていますか?

もちろん、多くの外国人と知り合い、世界の様々な知識や情報、技術を得るための手段として、といった考えをお持ちの方は少なくないでしょう。
近年の英語学習熱のいっそうの高まりにしても、こういった学習動機に裏打ちされていると見て間違いありません。

ドイツ語も、そのような意味での学習動機が認められる言語の一つです。
ドイツは経済大国であり、EU内での政治的発言力も大きい。また文化や学問でもドイツ語圏には確たる伝統があり、故にドイツ語は実用のみならず教養の言語として学ぶに値する、と。

学びの契機となるこうした動機付けを、私もドイツ語教師の一人として否定はできません。
ただし私が本当に望んでいるのは、皆さんがドイツ語という異言語にとことん取り組む中で、「人間になる」とはいかなることなのか、我が身をもって知ることです。
それは決して「喜び」のみを意味しません。むしろ苦難に満ちた道行きともなるでしょう。
しかし言語というものが私たちに運命的に課せられた、人間の根本条件であることにこの上なくはっきりと気付かされるのは、他ならぬその魅惑と苦渋が入り混じった道行きの中でなのです。
そしてその気付きなしには、いかに優れた文化的・社会的業績を成そうとも、結局は自身の根底を見過ごした、空虚なものとなってしまうでしょう。

言葉を学ぶとはいかなることなのか。
この問いについて、私自身、多くの先達から学んできました。
今度は私が皆さんのために、ドイツ語によって、その道案内役を務めましょう。

経歴・バックグラウンド

日本の大学でドイツ語ドイツ文学を修めた後、オーストリアの首都ウィーンで哲学を学ぶ。
研究テーマは「世俗化論」という、制度的な宗教が力を喪失した時代に、世俗の文化がそれに代わるいかなる規範を要するかを問うもの。
特に関心を持っている思想家は、ヴァルター・ベンヤミンとパウル・ティリッヒ。

一方で同地にて翻訳・通訳および語学教師をこなし、難民支援NPO団体にて各国からの難民のためのドイツ語講座を、またウィーン市民大学(VHS)にて日本語講座を担当。
IRORIOではライターとして、主にドイツ語圏のメディアからのニュースを紹介している。

ホームページでは日・独語による研究成果を公表している他、語学・哲学の自律的学習を支援するためのウェブ教材も作成・公開している。

資格

オーストリア政府公認ドイツ語能力検定試験(OeSD) 試験官
420時間日本語講師養成講座修了

ホームページ・運営サイト

趣味・特技

ウェブサイト作成