ミステリー小説
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記事一覧
〈片岡義男コレクション〉の愉悦
ガイド記事福井 健太片岡義男のバイオグラフィー〈片岡義男コレクション〉第1巻。1978年から1994年にかけて書かれた8編のハードボイルドが楽しめる。卓越したセンスによって独自のムードを身に纏い、華々しい業績を通じて1つのカルチャーを象徴する――そんな作家は稀に現れるものだが、片岡義男がその1人であることは間違いないだ...続きを読む
架空史ミステリーの気鋭・獅子宮敏彦
ガイド記事福井 健太こだわりの歴史ミステリー作家獅子宮敏彦時は室町時代。諸国を旅する老医師が出逢った不可能犯罪の真相とは?奇想が横溢する著者の初作品集。一口に"歴史ミステリー"と言っても、そこには極めて多彩なバリエーションが存在する。史実について推理するもの、歴史上の時代(および場所)を舞台にしたもの、イマジネーション...続きを読む
栗本薫の遺したもの
ガイド記事福井 健太栗本薫の巨大な業績大学生の栗本薫とバンド仲間たちは、アルバイト先のテレビ局で起きた連続殺人の謎に挑む。70年代の若者文化を活写した第24回江戸川乱歩賞受賞作。複数の分野で活躍する作家は少なくないが、栗本薫ほどエネルギッシュな書き手はそう現れるものではない。ミステリー、SF、ファンタジーなどを量産しつ...続きを読む
〈想像力の文学〉の冒険
ガイド記事福井 健太〈想像力の文学〉の志向性「無人の改札口を出ると、そこはもう一面の猿」――奇抜なシチュエーションと叙情性を両立させた驚くべき珠玉集。2009年3月に創刊された〈想像力の文学〉は――キャッチコピーを引用すれば――「現状のジャンル分けに収まりきらない豊饒なイメージを展開する作家のレーベル」として「文学性と...続きを読む
新感覚ミステリーの俊英・初野晴
ガイド記事福井 健太童話をモチーフにしたデビュー作脳死状態の少女が願ったのは、自分の身体を臓器移植に役立てることだった。寓話テイストが印象的な横溝正史ミステリ大賞受賞作。SFやファンタジーの要素を持つ"ジャンルミックス的なミステリー"の愛好家にとって、現在最も目が離せない存在――それが初野晴である。初野晴は1973年静...続きを読む
歴史改変ミステリーの超・話題作
ガイド記事福井 健太ピューリッツァー賞作家マイケル・シェイボン究極のコミックヒーロー"エスケーピスト"を生み出したサミーとジョー。戦争に翻弄された2人はそれぞれに波乱の人生を送っていく。2001年度のピューリッツァー賞受賞作。マイケル・シェイボンは1963年にワシントンDCで生まれた。ペンシルベニア州やメリーランド州な...続きを読む
さよなら夢水清志郎
ガイド記事福井 健太ジュニアミステリーの第一人者はやみねかおるアルセーヌ・ルパンに憧れた"西沢書店のおじさん"は、人々に笑顔を与える怪盗になろうと決意する。第30回講談社児童文学新人賞の佳作に選ばれたデビュー作。ミステリーは大人だけの読み物ではない。多彩なジュヴナイルやリライト版を通じて、ミステリーの楽しさに目覚めた子...続きを読む
北村薫の歴史ミステリー三部作
ガイド記事福井 健太北村薫が新境地に挑んだシリーズ第1弾『街の灯』名家の令嬢・花村英子が謎めいた運転手の別宮みつ子とともに難事件に挑む。歴史ミステリー・シリーズ第1弾。1995年から2001年にかけて刊行された〈時と人〉三部作がそうだったように、北村薫は強いモチーフによってシリーズを構成する作家だが、最新刊『鷺と雪』で...続きを読む
真梨幸子の歪んだ物語
ガイド記事福井 健太奇病を活写したデビュー作主婦の愛人たちが怪死を遂げていく。濃密な愛憎劇の果てに浮上した真相とは?第32回メフィスト賞受賞作。ダークな心理劇を得意とするミステリー作家は少なくないが、彼らの作品に慣れた読者であっても、真梨幸子のデビュー作『孤虫症』には意表を突かれるに違いない。平凡な家庭の主婦・麻美には...続きを読む
ミステリー作家としてのロード・ダンセイニ
ガイド記事福井 健太稀代のファンタジー作家ロード・ダンセイニダンセイニの〈幻想短編集成〉シリーズ第1弾。2冊の初期作品集(全33編)を完全収録した豪華な1冊である。ダブリン郊外の城主の跡継ぎとして1878年に生まれたロード・ダンセイニ(ダンセイニ男爵の意。本名はエドワード・ジョン・モアトン・ドラックス・プランケット)は...続きを読む