保有する投信のリターンが公平に比較できる
アセットアロケーション理論を理解し、自分のポートフォリオの資産配分を気にかけている人でも、落ち入りがちな勘違いがあります。それは、自分のポートフォリオの中で成績の悪い投資信託はダメな投資信託だと、決めつけてしまうことです。投資信託の運用成績には、2種類の視点があります。一つは時間要因であり、もう一つは競争優位性です。前者は相場が良い時にはどの投資信託も良い成績が出るし、悪い相場ではどれも悪い、ということを意味します。後者は同じ期間の中で、資産クラスが同じ(投資対象が同じ)投資信託のカテゴリーの中で他に比べて、成績が良い、悪いということを意味します。2つの視点を使い分けないと正しい把握となりません。自分のポートフォリオの中では落第生のように見える投資信託でも、同類の中では優秀であったということは起こりえるし、それを処分してはいけないわけです。逆に、自分の実績の中ではプラスのリターンを築いても、同類の投資信託には大きく劣っていることもありえるし、そのときは乗り換えが適切です。
成績を評価する2つの視点を使い分けられずに、継続保有すべき投資信託を処分してしまったり、処分した方がよい投資信託を間違って保有し続けたりという間違いが起こります。そんなときに助けになるのが、ポートフォリオ機能の中にある「銘柄情報」のページです。ここでは、保有している投資信託を同一の期間のリターンを表示して公平な比較の数字を教えてくれます。さらに投資信託名称をクリックすれば、カテゴリーの中での順位やランクなど、より客観的なデータに飛ぶことができます。マイポートフォリオを点検しながら、客観的な銘柄チェックも同時にできる、それがモーニングスターのポートフォリオ機能の優れたところです。
なお、銘柄株式もポートフォリオに追加することできますが、投資信託と違ってこちらは購入価額と手数料を自分で手入力しなければならないところが、やっかいです。
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