ポートフォリオ運用の基本的な考え方
■分散を十分に行うためには投資信託を活用する
十分な世界分散を「銘柄株」で実現するのに必要な額は1億円以上。
■国別で投資できるのは、日本とアメリカだけ!それ以外はエリアに投資
ほとんどの国を私たちは知らない。ならば、投資先はファンドマネージャーに任せたほうが賢明。
■エマージング(新興国)市場への投資は5%以内におさえる
エマージング株は料理で使うスパイスのようなもの。わずかな量で刺激を楽しむ。
■分配型を選ばずに、すべて再投資して複利の効果を享受する
投資信託には課税の繰り延べ効果があるので、分配を受けることは損。
■慎重に良いファンドを選ぶ
最後に大切なのは、それぞれの資産クラスにあてはめるファンドの選択。ここを間違えるとせっかくのポートフォリオも、うまく育たないことがあります。良いレシピでも、素材が悪ければ美味しい料理とならないこととおんなじです。専門家に相談して、客観的に見て良いファンドを選んでください。
世界分散型投資信託を買っておけばいいのか?
証券会社の店頭には、パッケージされた世界分散型投信も並んでいます。自分で面倒な分散を考えるなら、ひとつにまとまっている世界型の投資信託の方が手っ取り早いのではないか?と思われることでしょう。
しかし、ポートフォリオ運用の成績を左右するのは、資産クラスの配分です。たとえば、この5年間では日本株式を買いすぎないことが好成績のポイントでした。あるいは、アメリカに投資すると同等の安心感をもって、ヨーロッパやアジアに資金を配分することも、ハイリターンの必要条件でした。
そんなに大事な資産クラスの配分に自分が関与できないポートフォリオでいいですか?
しかも、パッケージされた商品の中身を構成する投資信託を選ぶことが個人投資家にはできないのですから、その証券会社の馴染みの投信会社が使われることを無抵抗に受け入れなければいけません。資産配分も商品の選択も、すべて任せることを後悔しないください。
投資対象の世界の企業の選択などはむずかしくてできないが、せめて資産クラスの構成やそれに組み入れられる商品の選択には、自分で決定権を持ちたいと思う方が多いのではないでしょうか。
100万円から作るポートフォリオとしておすすめは、自分の期待収益率にふさわしい4~6本の投資信託を買う方法です。
■最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
■ □ ■ □ ■ □ ■ □
《ポートフォリオで殖やす バックナンバー≫
・定年後だからこそ投資信託!
・投資界の神学論争 パッシブかアクテイブか
・知っておきたい世界のベンチマーク
・世紀の大発明はアセットアロケーション!
・平均点じゃダメなの?
・BRICsに投資
・ワインと投資信託
・株と債券を分けて持つ
・ベンチマークは投資の評価基準
・あなたのポートフォリオを診断しますVOL.3
・あなたのポートフォリオを診断しますVOL.2
・あなたのポートフォリオを診断しますVOL.1