長期投資の収益が上がる要因を整理してみると、意外な結果がでます。
それは、90%以上がアセットアロケーションをその収益要因としているということです。

一般の人が注目している銘柄選択や売買タイミングが収益に与える要因が10%もないということは、投資初心者にはショックな真実です。これは、アメリカのブリンソン教授が発表した調査結果ですが、さらにイボットソンアソシエイツもアッセトアロケーションの重要性を裏付ける統計を発表しています。

ノーベル経済学賞を取った資産運用の革命


アセットアロケーション理論を発見した功績により、アメリカの経済学者マーコビッツは1990年にノーベル経済学賞を受賞しました。彼は、それまで感覚的に行われてきた分散投資を科学的に実証したのです。分散が良いのか、集中が良いのか、混沌とした時代の中で、彼は多くの理論をつむぎ合わせて、現代のポートフォリオ理論を完成させたのです。

ポートフォリオとは資産の一覧表でした。そして、良いポートフォリオとは、効率的なポートフォリオであり、効率的とはリターンを犠牲にせずにリスクをおさえることを意味します。ポートフォリオの効率はその組合せ方で決まります。組合せのキーワードは「相関関係」です。値動きが違う(負の相関関係にある)資産を組み合わせると、より小さなリスクで大きな収益を得ることができます。それを理論付けたものが現代ポートフォリオ理論です。その中核にあるコンセプトが「アセット・アロケーション」です。

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分散するときに大事なことが資産間の「相関関係」です。二つの資産が、ある市況において逆の値動きをするとき、それらは「負の相関関係」(あるいは「逆相関」)にあります。同じ値動きをするときには、「正の相関関係」(順相関)にあります。たとえば、長雨という現象に対して、雨傘メーカーとリゾートホテルの売上は負の相関関係にありますが、雨傘メーカと長クツメーカーの売上は正の相関関係にあります。

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抽象的な話では分かりにくいですから、次のページで具体例と計算式を示してアセットアロケーション効果を体験していただきます。