晩婚化・出産年齢の高齢化は、老後資金準備に赤信号!
近年では男女とも晩婚化が進み、30歳を過ぎてから結婚をする例は珍しくなくなりました。晩婚化の影響もありますが、出産年齢の高齢化も進んでいます。20歳代でパパやママになる人はずいぶん減ってきています。これらはもちろん時代の流れのひとつではありますが、自分自身の老後資金準備を考えると、遅くに子を作る、ということはすなわち、子が卒業してから自分の老後資金準備を始めるには時間がない、ということだということを頭に入れておかなければいけません。
親の世代では、子が卒業するのが50歳代前半というファミリーが多く、子に回していた教育費分を卒業後、定年退職までの期間、自分のために貯めておけばなんとか老後資金の確保ができました。実際、そうしたマネーアドバイスがよく行われていました。また、国の年金と退職金でなんとかなる、という時代でもありました。
しかし、私たちの世代ではそうはいきません。たとえば、40歳で子どもが生まれるのは珍しくなくなりました。しかし、子が大学を卒業するのは、なんと62歳です。すでに定年退職を迎えてしまっています。老後のために貯金どころか、60歳からの数年間、自分の生活費だけでなく教育費も準備しておかなければいけないことになってしまいます。
30歳代半ばで最後の子が生まれた家庭でも、なかなか大変です。仮に35歳で最後の子が生まれたとしたら順調に子が卒業するのは57歳ということになりますので、老後のために貯金する期間は3年しかありません。
たとえば学費に毎年100万円かかっていたとします。子が50歳で卒業すればその分を10年間貯めれば1000万円になります。しかし、57歳であれば300万円しか貯められません。62歳であれば貯めるヒマはありません。つまり、「子が卒業してから学費相当分を貯金に回す」やり方は通用しないわけですから、「子が卒業する前からコツコツと老後の貯金をしておく」しかありません。
それぞれが、「我が家は○歳のときに子どもの教育費問題が片づく」ということを自分のものとしてきっちり把握しておくことが必要になってきます。老後資金準備はまさにそこからスタートするわけです。
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