男性シングル編:「解説」負け組と勝ち組の差はココだ!
さて、男性シングルの「年金勝ち組」と「年金負け組」のストーリーはいかがでしたか? やや極端なふたりでしたが、「現役時代がリッチでも必ずしも『年金勝ち組』とは限らないんだなあ」と感じてもらえればと思います。ふたりの差を分けたのはこんなポイントでした。自分のケースに従って考えてみて欲しいと思います。●貯金の差は老後のゆとりの差に直結する!
現役時代にどんなに高収入であっても、国の年金額ではそれほど大きな差はつきません。むしろ生活水準が高くなりすぎて、老後のやりくりに苦労してしまいます。もし、老後もゆとりが欲しいのであれば、自分の欲しい水準に見合った財産作りを現役時代に完成させておくことが欠かせません。仮に毎月8万円のゆとりが欲しいなら、年間96万円、つまり年間約100万円が必要です。仮に65歳で引退して、90歳くらいまで長生きするイメージであれば2500万円は必要になるということです。シングル男性は、自分で自分の老後のためにお金を貯めておく意識を高めておかなければいけません。
●定年退職までに持ち家の確保をしておく
国の年金水準は、持ち家を定年退職までに取得しておくことが前提となっています。つまり、生涯賃貸派は家賃分は老後の生活費と別に貯めておかなければいけない、ということです。部屋にもよりますが仮に毎月10万円のところに住むとしたら、先ほどと同様に25年で家賃にかかる費用はなんと3000万円にもなります。できれば、定年退職までには終の棲家となる場所の確保を考えておきたいものです。もちろん、一人っ子なので親の家をそのまま住み続けることができるなら、それでもOK。ただし兄弟がいたり、相続税を払うために家を売らなければいけない人は要注意です。
●自分なりの「幸せな人生」をイメージしておく
お金があったり、仕事で偉くなっても、定年退職後の幸せな人生につながるとは限りません。特に定年退職後は会社の付き合いはほとんど消滅してしまうため、仕事帰りに酒を呑んでいた同僚とも疎遠になる例が多いようです。定年退職後の幸せに必要なのは「趣味等の好奇心」や「知人等との社交性」であったりします。特にシングル男性は退職後の長い時間を有意義に過ごし、幸せに感じられるよう、自分の老後を考えておく必要がありそうです。
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これらは、必ずしも万人に当てはまるとは限らないでしょう。しかし、シングル男性にとって、「年金勝ち組」になるヒントが隠されていると思います。自分たちにとって役に立ちそうなポイントをちょっと考えてみて、活かせる範囲で自分なりに参考にしていただければと思います。
今回は「男性シングル編」をお送りしました。次回は「女性シングル編」をお送りします。お楽しみに。
●夫婦編(前回掲載分。こちらから移動できます)
●女性シングル編(2/15掲載!)