4 I温泉 野湯
1. ガスマスク必携、風のある日に行った。
2.ややヌルイのが残念ながら 素晴らしい源泉。飲むと摩訶不思議の味覚。甘い炭酸味中に酸味があり、あとで強力な薬味に変わる。
3. 口の中でシュワーっと弾けるのは硫化水素を含んだ炭酸ではないか?飲むとかなり危険のため 口に含むのみにした。
4. 山吹色とも言えるほどに鮮やかに黄色く染まった流れの印象が強烈。
5. 透明まっ黄色の析出物溜まる、甘い炭酸味+硫黄苦味酸味、強硫黄臭
黄色い湯の流れの沢 |
I温泉も硫化水素の危険がある野湯である。ガスマスクは必携である。絶対に気軽に入らないでほしい。斜面を登ってゆくと驚くべき美しい光景があった。黄色い析出物の溜まった川が流れていた。源泉はすぐ上で、筒のような源泉口があり少量湧出していた。源泉は38度程度の温度があり夏の入浴には快適であろうが、11月下旬の入浴には寒かった。
ここでも子供プールが活躍した |
子供プールに溜めるが、気温が低く、湧出量も少ないので温度が下がり、35度程度にしかならない。寒い入浴となった。しかし源泉は素晴らしく、また非常に個性的である。おそらく硫化水素を多量に含んだ硫黄泉であろう。
まっ黄色な沢に強烈な湯 |
新鮮なために源泉自体は透明であるが、黄色い析出物が溜まる。正式に浴槽に入れたら、黄色い湯となるであろう。味覚が特別で珍湯である。甘い甘味料のような味のあとに炭酸清涼味がする。そして口の中でシュワーっとはじける。この直後に非常に苦味がするので、気体は湯の中に飽和していた硫化水素であると思われる。この湯を飲むのは危険なため、少量口に含み味覚を確かめただけにした。
ヌル湯のため冬は寒い |
甘苦炭酸味+酸味という奇妙な味で驚いた。強い硫黄臭でガスマスクがあっても風のない日は危険であろう。しかし源泉は非常に濃い硫黄分でおそらく計測したら奥万座の源泉を上回るかもしれない。素晴らしい個性的な野湯であった。非常に開放的な野湯で夏の適時には最高の良さであろう。次回の楽しみとしたい
I温泉 野湯
5 万座温泉 万座亭本館
1. 万座唯一の和風の造りの瀟洒な宿
2. ログ造りの露天風呂も立派
3. H2S 70.9 PH 2.8 白濁も濃い
和風の大きな旅館 |
ホテルやスキー宿の多い万座では豊国館と万座亭の本館のみが和風旅館であろう。万座亭は紅殻壁に黒い柱の外観で破風の積層した入口が凝っている。浴室は寺院のような太い柱で大きな空間を造っていて荘厳である。
木造の湯小屋の内湯 |
しかし露天風呂はログハウス風に太い木を横に積み重ねたもので意匠を変えている。内湯は湯口も浴槽も床も木で造られた浴室で濃く白濁した湯が入れられており、雰囲気は上々である。80.8度の含硫黄酸性―芒硝苦味泉(S・H―Mg・Na-SO4)で総計1461mgの源泉である。
濃く白濁した湯 |
しかし水素イオン2.82mgと硫化水素(H2S)70.9mgで強い個性を発揮しており、大きな共同湯のような木造浴舎で良かった。万座では一番の白濁やや強めで、酸味、湯口硫黄泉強しという感触である。分析表上の硫黄分では奥万座や豊国館には譲っているが、硫黄泉という感触ではここの源泉もかなり強い表現を持っている。
露天風呂も木造で良い |
露天風呂はログハウスの壁に木のテーブルが所々に配置された風雅なものである。眺望がないのが残念なだけ、意匠を凝らしたとも言える造りで、感心した。まだ泊まっていないので次回泊まって見ようと思った。
万座温泉 万座亭本館
群馬県吾妻郡嬬恋村千俣24015
TEL0279-97-3133
不定休 11:00~18:00
日帰り入浴:800円
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