函館市内の名湯、秘湯
北海道の南玄関、函館市内には湯の川温泉という湯量豊富な温泉がある。その中でも素晴らしい銭湯の「日の出湯」と「富岡温泉」そして郊外にある変り種の温泉「西ききょう温泉」のレポート
1 湯の川温泉 日の出湯 掛け流し 再訪
1. 独自源泉の銭湯
2. 白い析出物が多量に付着
3. 掛け流しの熱い湯
青い壁の民家のような銭湯 |
函館空港に近い湯の川温泉は9.1グラムほどの食塩泉で熱帯植物園近くの市営源泉を使っている温泉施設がほとんどである。銭湯も温泉で以前大盛湯、山内温泉、永寿湯、根崎湯、などの温泉を廻ったことがある。特に山内温泉は鄙びた建築や浴室などが強く印象に残っている。
水色の湯と床の析出物に圧倒される |
また独自源泉の宿や銭湯も各地にあり、函館は温泉の多い市街地である。にしき湯なども独自源泉であった。また宿ではホテル入川やわかまつ屋など独自源泉の宿もある。市営源泉は透明な食塩泉で個性は少ないが、湯の川温泉の独自源泉は個性がある。弱く白濁していることもあるし、析出物が付き、また湯の表面に膜が張ることもある。
食塩泉ながらうろこ状の析出物が付く |
以前銭湯を廻って強く記憶に残った日の出湯に再訪した。この銭湯は独自源泉を持っており、浴槽に掛け流しする量を増減して入浴させている。湯口の流れは真っ白な大理石のような析出物で湯道が出来ており、その湯量によって温度を調節する。
熱い湯に入浴した |
湯の川温泉の銭湯の温度は非常に高く特に日本一とも思える永寿湯の温度の高さは有名である。一番のヌル湯でも我慢して数秒しか入れない45度ほどで、中温湯や高温湯は入浴できない温度であった。この日の出湯も温度が高い。
白い析出物の部分が湯口 |
そして浴槽が多量の析出物で函館一と思われ壮観である。湯の川温泉の源泉には炭酸分も市営のもので257mgも含有し、かつカルシウム596mg マグネシウム190mgなどを含むので新鮮な源泉を掛け流しにしている場合は析出物が多量に付着する。過去に訪問した時よりもさらに析出物が付着し、素晴らしい風格の浴槽になっていた。
白い湯口と茶色い析出物 |
浴槽の縁の立ち上がりは析出物でコテコテのうろこ状になっているし、床は厚い析出物で勾配が付き、さらに細かいうろこがびっしりと付着し析出物の多い温泉としても全国屈指のものとなっていた。湯が美しい。妙に青色透明でいちのいで温泉や神和苑の青い湯のような色をしている。特に空が写っているわけではないので湯の色であると思われる。ついに九州の一部と雲取温泉など以外で青い湯を発見した。湯は65度の食塩泉で蒸発残留物8786mgの温泉である。含重炭酸土類石膏食塩泉でCa,Na,Mg―Cl,SO4,HCO3と食塩泉の割になんでも含有している温泉である。透明、塩甘味、無臭、掛け流しであった。良い温泉として記憶に残る存在である。
美しい白い結晶のような析出物 |
次は富岡温泉と土管が浴槽の西ききょう温泉の2ヵ所