温泉/九州の温泉

別府の個性的な温泉2ヶ所、鉄輪・明礬

別府のゆけむりを形成している鉄輪温泉は、共同湯も密集している別府一の温泉街であろう。個性的な泉質のひょうたん温泉。別府では火山性の白濁した硫黄泉の湧出する明礬温泉の湯の里露天風呂のレポート

執筆者:郡司 勇


別府の個性的な温泉2ヶ所



別府は私の好きな温泉地である。その中でも温泉の噴気が多く別府のゆけむりを形成している鉄輪温泉は、共同湯も密集している別府一の温泉街であろう。その中でも個性的な泉質のひょうたん温泉。次に別府では火山性の白濁した硫黄泉の湧出する明礬温泉の湯の里露天風呂のレポート


 

 1 鉄輪温泉 ひょうたん温泉 再訪


1. 別府温泉評価をする「Gメン」として訪問
2. 酸味の効いた食塩泉は珍しい
3. 源泉はほとんど酸味のほうが強く感じる
4. 水素イオン 0.7mg 


ひょうたん1
瀟洒な和風エントランス


ひょうたん温泉は鉄輪のまさに中心に位置しており、強力な100度を越す源泉を持っている。酸味のある食塩泉で、別府の中でも変わり種の温泉といえる。基本は共同湯の「渋の湯」系の食塩泉ながら、酸味がある透明な食塩泉で、弱い酸味(明礬味)を合わせ持っている。


ひょうたん2
竹製の源泉温度を下げる装置


黒川温泉や鷲倉温泉などの明礬系酸性泉でも見られるが、弱い酸性泉の浴槽は銅色に染まるのである。ここの特徴も湯の入っている部分が赤銅色に染まっている。明礬の作用ではないかと思う


ひょうたん3
中庭の風情も和風で良い


ここで特記することは19本の強い打たせ湯であろう。筋湯のうたせ大浴場に匹敵している。湯はつるつるには至らないが柔らかい感触はある。メタ珪酸の作用であろう。しかし同時に、塩によって消されキシキシ感もある。火山性の硫黄泉は酸性を有しているものは数多いが、食塩泉の酸味を感じるのは鉄輪の一部のみである。透明、少酸味+少塩味であった。


ひょうたん4
ひょうたん温泉名物の大打たせ湯


匂いは冷却時に飛ぶのか?少な目である。強いうたせ湯が圧巻である。また蒸し風呂、砂風呂もある。特記としてメタ珪酸が432mg含有されている。しかし露天風呂がやや浅いのが残念。源泉の101度の高温は日本有数である。新製作の竹製の冷却装置によって温度を下げているのは、安易な加水でなく好感する。施設は和風民芸調の瀟洒なものである。


ひょうたん5
広い露天風呂の浴槽は赤く染まる


H 0.7 Na 1230(85.96%) K 180 NH4 1.0 Mg 6.3 Ca 35.7 Fe2.3 0.7+0.4 陽イオン計 1462mg  F 2.1 Cl 1638(80%) SO4 528.5(19.1%)陰イオン計 2182mg 特記成分 Hの0.7mg H2SiO3 432.6mg である。


ひょうたん6
砂蒸し風呂もある



次は白濁した酸性硫黄泉の明礬温泉 
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