3 下部温泉 大市館
1独自源泉 足元湧出 30度
2透明、無味、微々硫黄臭 かなりのヌル湯、湧出量は少ない
3足元湧出は洞窟風呂
4木造3階の宿 内装奇麗 葵の間が素晴らしい
木造旅館の理想のような外観 |
下部温泉の鄙びた温泉街の中で唯一光彩を放っているのはこの大市館であろう。木造3階の宿で古い良さを残しながら、綺麗に改修されている。岩井温泉の岩井屋などとも共通する木造の良さを残した瀟洒な感じが好感する。エントランスやロビーは清々とした造りで、白い壁と木の柱が美しい。
和洋折衷の雰囲気の良い玄関 |
地下道を通って源泉館の隣に位置する洞窟風呂が足元湧出源泉である。岩風呂と称されていて、刳り貫いた天然岩に囲まれた洞窟空間である。ランプが配置され雰囲気は良い。
洞窟風呂の入口 |
トップライトから採光しておりそれほど暗い空間ではない。浴槽は木枠に木の底板の総木造りで底板の隙間から生ぬるい源泉がもわーっと湧出しているのが分かる。源泉館の岩の間から多めに出ているのに比べ、少量なのが残念である。しかし洞窟になった足元湧出温泉という状況は素晴らしく、全国的に見ても貴重である。九州の壁湯温泉が半洞窟である。
岩肌が露出している壁 |
30度の源泉であるが、浴槽では26~7度になっており30度の底から湧出しているのが、やや暖かく感じる。小さな加熱浴槽が奥にあり、透明、無味、無臭のものである。しかし源泉浴槽のほうは微細ではあるが、微々硫黄臭があるように思える。
底板の間から温泉が湧出している |
木造の宿の建築は改修されているが葵の間だけは古いままの意匠になっていて良かった。廊下との欄間や窓の障子は凝った意匠のもので素晴らしい。この宿に来たら葵の間がお勧めである。
湯が湧いている瞬間 |
葵の間の風情 |
※この記事に書かれている情報は2005年4月時点のものです。ご利用の際には最新情報をご確認ください。
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