7 片添ヶ浜温泉
38度 総計4899 食塩泉 露天風呂は掛け流し浴槽
歩行湯も良い 遊湯ランド
周防大島の先端にある温泉。「冬遊びの本」や大図鑑などで色付きの温泉の写真が掲載されていて、やや楽しみにしてきた。島の景色は美しく瀬戸内海は国立公園だなあ、、、と思う。南国のイメージを強調するために椰子の並木が植わり紺青の海をバックにCGのような明瞭な美しさの景色であった。奇麗なスペイン風ホテルと日帰り温泉センターの「遊湯ランド」に温泉が使われている。どちらにしようか迷ったがまず温泉センターにした。結果は当りでこちらに源泉があり、ホテルに送っているとのこと。特に露天風呂は循環もなしの源泉100%とのことである。さて湯は総計4899mgの食塩泉で38度である。露天風呂には源泉が使われているのでかなりのヌル湯になっているがそのまま使っているのは嬉しい。加熱しない潔さを好感した。一般の人はこのヌルさでは露天風呂を評価しないであろう、しかし良く観察する人のみに与えられた湯と思った。食塩をメインにCa 109 Mg 118 SO4 312を含み薄緑やや濁り、塩甘味、少塩化物臭と記録した。塩原塩の湯などと同様の濃さながら土類や金属の成分が少ないので連想したのは浜脇温泉の運動湯である。内湯の大浴槽は加熱されジャグジーになっているが歩行湯は良い。この地域にあっては屈指の温泉で合格点である。
8 竜崎温泉
強食塩泉 オレンジ色 源泉掛け流し浴槽あり25度
加熱浴槽は掛け流しに近いオーバーフロー
周防大島の中ほどの温泉。もう一つの期待していた湯である。「潮風の湯、ゆったり」という日帰り温泉センターである。この温泉は良かった。含放射能―NaMgCl強食塩泉の25度で総計は31582mgという濃度の濃いものである。上関でもそうであったがこの地域はマグネシウムが多い地質なのであろうか?津軽湯ノ沢でわの湯ほどではないが1570mgも含有し苦味と辛味が強い食塩泉になっている。加熱浴槽はオレンジ色(30センチ)強塩苦味、金気臭という強い個性で存在感抜群である。加熱掛け流しといってもよいくらいにオーバーフローを多く取った加熱浴槽は全国の温泉センターに見習ってほしいと強く思う。数泉者氏や今成氏には遠く及ばないがここで3532湯目である、ときおり良い湯にぶつかる楽しみが数泉の大きなよろこびである。しかしこの温泉の最大の特記事項は源泉浴槽である。この強い強食塩泉を流してほぼ冷泉浴槽のようにしていることである。まだ赤くなるまえの透明な源泉が25度のまま掛け流されこの使い方にはかなり感動した。塩味は同じく激塩辛い。海の展望は入江が眺められ落ち着いた雰囲気である。興奮するといつもすることであるがこの温泉の素晴らしさを施設の人に説明した。温泉は個性があるのも良いが一番大切なのは使い方であると確信する。地元専用温泉などに執着するのも、良い使い方が期待できるからで、使い方の悪い温泉は一瞬で出てしまう。どんなに施設が豪華で立派であっても記憶に残らない。きっと全ての温泉好きも同じであると希望する。
9 神田山温泉 神田山荘
41.9度 展望良し
広島市内を見渡せる神田山にある公共の施設。原爆被災者のための施設であるが一般にも開放している。奇麗な新築のセンター系でプールも併設されているもの。内湯は市街地が一望に見渡せ、ビルの立ち並ぶ都市的な景観も以外と良いものだと思う。湯は41.9度(分析表34.5度)の含弱放射能NaCa-Cl泉で総計9314mgの等張性の土類食塩泉である。浴槽では循環であろう、透明、塩苦味、無臭であるが飲泉所では臭素味があった。
※音戸温泉 休業日
広島の平和通りから一本入った繁華街にある温泉。強食塩泉でやや期待していたが休業日であった。