温泉/四国の温泉

四国には秘湯もある。 香川の温泉と祖谷温泉、高知の湯(3ページ目)

四国の香川県と高知県のレポートです。温泉が少なくほとんど鉱泉です。しかし30度後半の温泉もあります。春野町温泉は44.4度を誇っています。四国屈指の名湯祖谷温泉も紹介します。

執筆者:郡司 勇

24 祖谷温泉  

 祖谷の谷は深い渓谷で全国でも有数な山奥の地です。急峻な絶壁が続くため、道路が非常にタイトで交差するのに苦労するほどです。谷底は遥か下方で、渓流は細くみえます。四国にあって大歩危、小歩危の名勝と祖谷谷のかずら橋は観光の名所で、訪れた人は数多いでしょう。四国には数多くの温泉がありますが、30度以上の加温しなくても良い物は珍しく道後温泉周辺とここ祖谷のみでした。最近はボーリングによって高知の伊野温泉、春野温泉、ながおか温泉や香川の金毘羅温泉などでも温泉が湧出しました。しかしこの絶景の祖谷の谷底に39.3度の良好な硫黄泉が溢れるように出ているとは大自然の妙だと思います。これは絶妙な天の配材と思わずにはいられません。そしてケーブルカーの空中散歩の後に、下りついた先には毎分1500リットルもの大湯量を十二分に使った渓流の眺めの良い露天風呂があります。渓流は上から見ると細かった流れもかなり迫力のある立派な水量です。温泉は激しい掛け流しで、湯が新鮮この上なく硫黄の匂いが強く放散されています。湯の色は白濁ですがこれは湯本来の色ではなく、良く見ると小さな気泡によるものです。これが身体中に付着します。これを取り去るときには「つるり」とし、擬似つるつる感が体験できます。湯の中にちらほらと散見できるのは炭化物で、この豪快な湧出で地中深部より押し出されたものです。温泉の生長と太古の歴史を感じさせてくれるとともに、大地の贈り物であることを思いださせてくれるものでした。

25 春野町温泉   温泉スタンド

 温泉が湧出し施設を建設中の横に温泉スタンドがある例は多いがここは役場でコインをもらって1枚あたり20リットル出る方式。 44.4度のCaNa-Cl泉で総計25060という高調性のもの。透明、強塩辛く苦味強し、無臭の感触。カルシウムが強く大金温泉や花山温泉の苦味を思い出す。
 
26 ながおか温泉 

 37.9度のNaCl泉 総計1358 この分析をみて四国では嬉しくなる療養泉の温泉泉である。一般的な日帰り温泉施設であるがエントランスが木造で美しい。透明、微塩味、カルキ臭 よわいつるつるあり。CO3 24.6
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