東京都内の濃い黒湯4選


東京都内の黒湯の温泉は黒さが強く国内でも屈指の黒さである。その中で新宿の都庁近くに湧出する新宿十二社温泉と蒲田周辺の辰己天然温泉、改正温泉、元祖池上温泉のレポート

 

 1 新宿十二社温泉(3回目)


1. ビルの地下にある温泉 
2. 静かで雰囲気は良い
3. 黒さは濃いほうである



十二社1
マンションの1階がエントランス


新宿十二社温泉に久しぶりに再訪した。鄙びたビルの地下にあり、畳の休憩室も変わっておらず、新宿の大都会とは別世界のような雰囲気がある。25.9度の含食塩重曹泉で総計は陽イオン 716 陰イオン 1798 メタ珪酸112 メタ硼酸 34.5 二酸化炭素 70.3 有機物172.2 で2903mgである。重曹が主成分で有機物を172mgと多量に含有しているので濃い黒湯である。大田区の最強の黒さや横浜の生麦周辺の濃さには及ばないが、かなりの濃い黒褐色(5~7センチ)の色である。少苦味で微わら臭(ほぼ無臭)と観察した。


十二社2
ドライエリアの細長い半露天風呂


浴室は大きな内湯と半露天風呂があるがこちらは源泉浴槽である。25.9度そのままの源泉を流し水風呂としている。これが気持ちよく、そしてこの源泉浴槽をずっと維持している心持にも感動した。細長く半地下のドライエリアのままに造ったような露天風呂で湯は弱い掛け流しである。源泉がちょろちょろと入れられている。


十二社3
内湯は加熱掛け流し浴槽


また特記する点とすれば、ここの湯は感触が良い。CO3は少量しか含んでいないが(4.3mg)重曹分に拠るつるつるの湯でやや強しの感触である。都内の黒湯屈指のつるつる温泉といえる。内湯は加熱源泉掛け流しと浴槽内部で循環している。つるつるの浴感と掛け流しの源泉風呂のある良い温泉である。


十二社4
濃い黒色の源泉非加熱浴槽




 2 辰巳天然温泉、(10回以上) 


1. 自宅最寄の温泉
2. カラン自在で源泉を出せるのが良い
3. 都内では黒さの強さでは3本の指に入る



辰己1
入母屋と唐破風の立派な玄関


自宅から最寄の温泉で、良く行く銭湯である。しかしここの湯は女塚湯、改正温泉とともに都内では黒さが濃い黒湯である。千鳥破風の大屋根とエントランスには唐破風の付いた豪壮な造りの銭湯建築で立派である。辰巳天然温泉というのれんと古い分析表が付いた入口である。


辰己2
気泡風呂が残念な内湯


黒湯の浴槽は大きめで白湯の浴槽と同じくらいの大きさで半々である。ジャグジーの付いた寝湯と深い浴槽が一体になっている。良いところは、源泉カランが自在であることだ。いつも周囲のお客さんに断って、大量に源泉を入れヌル湯にして入浴している。カランから流れる源泉もすでに黒く見える強い黒さである。


辰己3
黒さの濃い内湯はカラン自在


黒褐色(3センチ)少苦味、渋味残る、少刺激臭と観察した。わら臭または堆肥臭のする黒湯は多いがここの湯は有機物が多いのであろう、鶴見生麦の松の湯に似た刺激臭がする。総計2113mgの重曹泉でほぼ重曹が主成分である。有機物の記入がないが200mg以上だと推測する。浴室の手書きの壁絵は貴重で数少なくなってしまった。この建築と共に長く残ってもらいたい銭湯である。


次は都内一の黒さだと思われる改正温泉と黒湯浴槽の大きい池上温泉