八丈島の温泉 

遠いようで近い八丈島は費用さえあれば羽田から45分である。特割が効くので割安感はある。1日で全てを廻ることも難しくないが1泊であればゆっくりとした温泉巡りができるでしょう。強食塩泉の強力な浴感の湯が数ヶ所湧出している。美しい海の眺望と南国のイメージでリフレッシュ効果がある良い島だ。

1樫立向里温泉 ふれあいの湯  
  濃い湯が掛け流しで良いですね。

八丈島の第一湯は樫立向里温泉ふれあいの湯から始まった。木造の小さな共同湯で大きな浴槽の内湯と小屋掛けの露天風呂がある。内湯には源泉口があり良い。57.8度の強食塩泉で総計29770mgNa8870、Cl 17177のほかにMg854、Ca861、Fe1.1、SO4 1100、Br52.3などを含み味わいのある個性を表現している。薄緑白濁(70センチ)強塩味、湯口微硫黄臭+少臭素臭と観察した。天井の高い木造りの内湯が良い雰囲気で掛け流しで利用されている。露天風呂は背景に椰子の木が配され南国のイメージである。

2 N温泉  源泉垂れ流し見学  
  四角いコンクリート桝に溜まる。真っ赤。

八丈島では温泉の熱を利用した温室で花を栽培している。ここの泉質は57度の強食塩泉で栽培に適さないのか熱交換器の熱源として利用されていると思われる。裏手にまわると60センチ角のコンクリート桝に真っ赤な溢れ湯が溜まっていた。さて湯は樫立向里温泉を更に濃くした感じの温泉でオレンジ色濁り(10センチ)強塩味は上よりも強く、少金気臭のもの。また手前の集湯槽にはコックがあるので観察することもできる。

3裏見ヶ滝温泉 無料開放共同湯 
 加水ながら掛け流し多量。

すぐ上の中之郷尾越源泉を利用した施設である。渓流の崖上に作られた無料開放の露天共同湯。浴槽は1つで水着着用とのことである。渓谷を俯瞰すると小さな滝のすぐ上に建てられ、美しい景観である。島の湯というよりも山の湯といった趣である。湯は強食塩泉の掛け流しであるが温度調節のために少々加水していると推測した。しかし色が良く出ており浴槽の外から見ると赤くみえる。観察すると薄褐色(80センチ)で塩甘味、無臭であった。

4中之郷尾越温泉 ザ、ブーン  

八丈島でやっと海の見える温泉に来た。海を望む斜面にある白亜のコンクリート造の温泉センター、8角錐の浴室が男女別に2つある。真っ青な海が窓から眺められ好感した。湯は総計17350mgの強食塩泉で53.1度の温泉が毎分500リットルという強力なものだ。マグネシウムを16%もふくむ土類系である。薄褐色濁り(70センチ)塩甘味、湯口微硫黄臭と観察した。不規則に一定時間おきに掛け流しになるもの。裏見ヶ滝温泉よりも濃く使われているのは好感。

5中之郷温泉  やすらぎの湯  

藍ヶ江港の入江の高台にある木造の瀟洒な共同湯。ザブーンより海に近づき小岩戸ヶ鼻の岬が見える美しい景観である。大きな木の浴槽が1つあるのみの内湯であるが窓が大きく取られ開放的である。ここは濁りのない清澄な食塩泉で掛け流しされている。総計10850mgで透明、塩味、無臭である。飲泉による推測では弱く加水されている恐れもある。

6中之郷尾越温泉    温泉スタンド  

帰りに無料スタンドの湯はどうかなあとコックをひねると100φほどのゴムホースから大量に湯が出てたいへん熱い。良く観察できずに短時間観察したのみであった。
ザブーンと裏見ヶ滝の源泉。

7末吉温泉   みはらしの湯   
  八丈島最強の湯37グラムが掛け流し。景観も最良。

八丈島で最も東側、八丈島灯台の近くにある温泉。最強の末吉道が沢源泉を利用している。総計37080mgで蒸発残留物は49580mgとなっている。一般的には残留物のほうが総計よりすくないがここは12.5グラムも残留成分のほうが多くなっている。鉄は2.7mgとわずかであるが濃い茶色に濁り黄土色(30センチ)強塩辛味、無臭であった。味覚が強い塩味で記憶に残る塩辛さであった。展望が絶景で洞輪沢から小岩戸ヶ鼻の岬までの海岸線が鳥瞰できて青い海と木々で緑の海岸が美しい、さらに真っ茶な湯で3色揃っている。露天風呂が特に良く、曲りくねった不定形の浴槽に濃い食塩泉が掛け流しで利用されている。美しい景色とややヌル目の露天風呂に浸かっていると現世を忘れるような素晴らしい体験であった。