台湾の至る所に釣り堀をみかける。しかも、その釣り堀にいるのは、「エビ」だったりする。台湾では、生け簀でのエビ釣りがポピュラー。屋根付きのプレハブ小屋の中に、コンクリートの釣り堀があって、蛍光灯の白い光の下で、夜な夜なエビを釣るのが台湾の娯楽の一種なのだ。
なぜにエビを釣る?
今日も大漁! |
台湾では今でこそ大量のうなぎを日本に輸出しているが、かつてはエビ類を多く輸出していたことがある。次第にエビは、台湾からだけでなく東南アジア諸国から日本に輸出されるようになり、台湾のエビ輸出量が徐々に減っていくことになった。そこで、当時エビの養殖をしていた業者が、地元の人にエビを釣らせる遊びを始めたところ、これがいつの間にか根付いてしまい、現在のようなエビ釣り場という娯楽施設になった。子供から大人まで、しかも夜中でも釣り人が絶えない釣蝦場(エビ釣り場)が台湾にあるのだ。
やってみよう。釣ってみよう!
エサをつけてる最中 |
エビ釣りは、エビ釣り用の竿を1時間単位で借りるシステム。1時間100元前後~150元ほど(地域によって差がある)。竿を借りればエサも無料でもらえる。もちろん、地元の太公望はマイ竿を持参している人も多い。竿持参の場合は1時間あたりの値段が少し安くなる。エビ釣り場の受付で前払いでまずは1時間分を支払うと、竿とエサ、入場時間を書いた紙を渡される。
エサは、生と乾の2種類。生はレバーの固まり(カッターの刃付き)で、乾は干しエビ、あ、共食いだ。竿はふつうの竿で、浮きがついている。針は2個付いていることが多い。
エサと竿を持って、好きな場所を陣取ろう。周りの人を見て、どの辺がよく釣れているのかチェックしてもよい。近くの壁に網がかかっているので、釣れた時のために自分の網をとってきて、生け簀に沈めておこう。
釣るエビの種類は、片方の長い青いはさみが特徴のオニテナガエビ(焼くと赤くなる)。1時間単位で、釣り放題。釣れたらその場で塩をふって焼いたり、調理場に料金を払っていろいろと調理してもらって食べる。持ち帰りもOK。食べきれないほど釣れる、なんてこともないけど、適度には釣れるからご安心を。また、釣った量が少なくても、注文してエビ料理を食べられるから、なんとかごまかせるかな。
エビ釣りのコツ
友達だけど、ひそかにライバル同士 |
少しでもたくさん釣るためのコツをお教えしよう。
釣ったら食べよう!
最後はみんなで食べちゃうぞ |
釣ったエビは、水道水でよく洗って汚れをおとし、バケツがあればバケツに入れて泥を吐かせる。水を切ったら、備え付けの竹串にエビを刺してから、備え付けの塩をふって、同じく備え付けのガスレンジに並べてエビをよく炙ろう(竹串、塩、ガスレンジの利用は無料)。
炙ったらできあがり。台湾ビールなどドリンクや他の料理を注文したりして、アツアツのエビを頬張るのもエビ釣りの楽しみの一つなのだ。
●エビ釣りに出かける際の注意事項●
エビ釣りへは、できれば複数で出かけるのがいい。安全のためでもあるし、やっぱり大勢の方が楽しいから。あと、にぎわう時間帯は深夜。夜10時過ぎから深夜2時頃までがピークだったりするので、この時間帯に行く場合は、少々混雑しているかもしれないと思って。
繁華街から少し離れた場所や夜でかける場合に一番大切なことは、安心できる人と一緒に行くこと。居住して台湾に慣れている人以外は、信頼できる現地の人に連れて行ってもらうことをオススメする。