シンガポール/シンガポール関連情報

たらふくまんぷくシンガポールの著者に聴く(2ページ目)

いま話題のシンガポール食紀行本『たらふくまんぷくシンガポール』の著者、坂口あやさんにガイドが直撃インタビュー!とっておきのグルメスポットからオススメのシンガポール土産まで充実度120%のトークです。

執筆者:田嶋 麻里江

ガイド
特に最近、坂口さんは、アジアの食文化に興味をもたれているということですが、それは何故ですか?



坂口さん
「なにより日本人の味覚に合う料理が多い!!」ということでしょうか(笑)?。私がアジアに目覚めたのはつい7年ほど前からなんです。それまでは「アジアは近いし安いから、歳をとってから行くところ」な~んて言っていたのですが、たまたま友人がタイのプーケットへ行かないかと言って、2人でツアーを調べていたんですね。そしたら新聞のキャンペーンで『激安バリの旅』がでていてタイより安かった!そこでインドネシアのバリ島へ行ったんです。そしたら・・・はまりました。


ガイド
「はまった」ですか(笑)。それはどんなところにですか?特に興味を持たれた部分もお聞かせください!


坂口さん
アジアの底知れぬパワーとでもいいましょうか?いい意味でギラギラしている人、つまりパワーに満ち溢れた人が沢山いるということ、先進国で失われた何かがそこにあるという安心感のようなもの、どこか時が止まったような懐かしさ・・・そして奔放で豊かな自然。そんな環境が生み出す料理は、どれも機知に富んでいて、手が込んでいるんですね。例えばインドネシア、インド、マレーに共通するのがスパイス使い。インドもインドネシアも世界3大と言っても過言ではないスパイス王国です。一見単純そうに見える料理でも、作るところを見ると驚くほど沢山のスパイスや調味料を使う。食べてみるとスパイスが口の中で調和して1つの複雑な味を作り出しているんですよね。タイやベトナムは生のハーブを、韓国や中国なら唐辛子や乾燥の食材を使います。それらは、味はもちろんのこと、食材の臭み消しから風味付け、遂には体調を整えるための食へとつながっていきます。つまり、薬効を考えて種類や量の使い分けをしているんです。だから同じ料理でも家庭によって、家族の体調によって味が毎日のように変わる。「食べることで元気になろう」という、昔ながらの生活の知恵が、未だに根付いているのだと思います。ちょっと陳腐なことを言うようですが、アジア諸国では、医学が進歩した現代でさえ、病院へ行けない人、昔ながらの治療法を信仰して生活している人は沢山います。そんな人々は、今もこうして「食べて健康」を実践している・・・。彼らはどんな気候風土で、どんな食材にどんな調味料、スパイス、ハーブを組み合わせて料理を作るのか?それはどのような意味を持つのか?私が一番興味のある部分はそこでしょうね。


ガイド
確かにアジア各国のスパイス使いって多種多様で面白いですよね。では、そんなアジア各国の中で、今回同行されたウェブデザイナーのさわかさん共々、シンガポールを食べ歩きの舞台に選んだのはどうしてでしょうか?


坂口さん
さわがシンガポール通だったから・・・。ジョークのように聞こえそうですが、これは大マジです。本にも書いてありますが、バリの本を出版した後に入社した会社でさわと出会い、次にどんな本を作ろうか・・・とぼんやりと雑談をしていたときに、彼女からとつとつとシンガポールフードの洗礼を受けたのです。それまではバリに行く途中のトランジット国と、ハイナニーズ・チキンライスとフィッシュヘッドカリーしか知りませんでしたし。それが、10年来のシンガポールフリークである、さわに出会い、彼女から話を聞くうちに<行かねばならない食い倒れの地>となっていったんです。


ガイド
それまでは、あまりシンガポールに関心が無かった坂口さんを、今回の本を出版するほどまでにさせた、シンガポールの『食』の魅力は何でしょうか?


坂口さん
単一民族国の多いアジア諸国の中でも、シンガポールは多民族国家として成立している国ですよね。民族の数だけ違う料理が安価に楽しめるというところが、もっとも大きな魅力だと思います。1度で、少なくともインド、マレー、チャイニーズの料理は食べることができます。さらに彼らが作った料理はシンガポールに住むチャイニーズの、マレーの、インディアの味です。つまり、現地の味に加えて、現地では食べられないオリジナルもあるってことです。また、忘れてはならないのがニョニャ料理ですね。これこそはシンガポール、マレーシアでのみ味わえるというものです!


ガイド
確かにそうですよね!では、そんな様々な料理が味わえるシンガポールで、坂口さんが一番美味しいと思われた料理、また、印象に残った食べ物はなんでしょうか。



坂口さん
本にもありますが、Whampoa Drive沿いにあるホーカース『Ramong Market』で食べたチキンライスとオイスターフライドエッグ。絶品でした♪
印象に残った食べ物はナシレマでしょうか?Kaya Toastも印象深いですが、生まれて初めてナシレマを食べたときのことは、今でも忘れられません。


♪次のページは、おすすめのレストランやマッサージのお店など、 とっておきの情報が盛りだくさん!
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