香港に滞在するのなら、ホテルで優雅に朝食をとるのもいいけれど、地元の人にならって焼きたての地元パンで一日を始めるのもまた旅先ならではの楽しみ方。ちょっぴり早起きして焼きたてを食べに出かけませんか?
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- とりどりの香港パンを片っ端から制覇して……P.1
- どうせ買うなら「昔ながら」が味わえる老舗パン屋で……P.2
とりどりの香港パンを片っ端から制覇して
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ボーローバウ(草冠に波・草冠に羅・包)とボーローヤウ(草冠に波・草冠に羅・油)の価格の目安は$5.5(約69円相当)。写真はボーローヤウ |
ちょっぴり甘めでラードによる独特の香りが高く、ふかふかの食感があるのが「香港パン」の特徴。具体的には、どのようなものがあるのでしょうか? まずはパンの種類を押さえておきましょう。
まず一つ目。香港パンの代表格ともいえる「ボーローバウ(草冠に波・草冠に羅・包)」は、直訳すると「パイナップルパン」。とはいえ、パイナップルが入っているわけではありません。これは、日本でいうメロンパンのように、見た目からきたネーミングで、焼きあがったときにできる表面の亀裂がパイナップルのように見えるからだといわれています。焼きたての「ボーローバウ」にスライスしたバターを一切れ挟んだ熱々の「ボーローヤウ(草冠に波・草冠に羅・油)は、とろけるバターがパン生地にしみこみ、美味しさもひとしお。おすすめです!
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チョンジャイバウ(腸仔包)の価格の目安は$4.5(約56円相当) |
お次は「チョンジャイバウ(腸仔包)」。砂糖入りのほんのり甘いパン生地で鶏肉ソーセージを包み込んだもの。形は店によってさまざまで、写真のようなロールパンタイプと卵型の丸っこいパンに挟んだタイプが主流です。
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ガイメイバウ(鶏尾包)の価格の目安は$2.5(約31円相当) |
「ガイメイバウ(鶏尾包)」は、素朴な見た目ですが、中に餡がぎっしり入ったボリュームあるパン。ひと口食べるとココナッツと粉ミルクで作られた餡のしっとりとした甘さが口中に充満します。バターと小麦粉で引かれた線と、表面にまぶされたゴマが特徴です。
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トイ・ダン・バウ(腿・疋の下に虫・包)の価格の目安は$4(約50円相当) |
卵とハムは朝ごはんの定番のおかずですが、それを挟んだパン「トイ・ダン・バウ(腿・疋の下に虫・包)」ももちろん朝ごはんのお馴染みの顔として食べられるパンです。ふわふわのパンにハムと薄焼き卵をサンド。一枚ずつ焼かれた薄焼き卵が香港らしさです。
さて、ここからはおやつにもちょうどいい甘めパンを紹介しましょう。
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タイジーシウマッバウ(提子小麦包)の価格の目安は$2.5(約31円相当) |
キャラメルの風味が香ばしい香港式麦パン「タイジーシウマッバウ(提子小麦包)はレーズンがアクセント。手のひらに収まるくらい小さいものがメジャーですが、店によってはビッグサイズもあります。
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ダンマッティウ(丹麦條)の価格の目安は$3.5(約44円相当) |
「ダンマッティウ(丹麦條)」は、名前はデンマーク(丹麦)ですが、これも香港のローカルパン。バターが多めに練りこまれたツイストデニッシュです。レーズン入りなのに加え、仕上げにアプリコットジャムが塗られていてとてもフルーティーな味わいです。
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サプジバウ(十字包)の価格の目安は$4(約50円相当) |
最後は「サプジバウ(十字包)」。見たままですが、表面に入った十文字が名前に反映されています。香港パンといえば生地のやわらかさが特徴的ですが、これだけは少し食感が違い、いうならば「香港パン以上、スコーン未満」でしょうか。「香港風スコーン」とも呼ばれています。これもレーズン入りです。
パンの種類をマスターしたら、パン屋さんに早速買いに出かけましょう!
次のページでは、香港パンが手に入る昔ながらのパン屋さんを紹介します。
※HK$1=12.61円(2009年3月24日現在)