3/3 ついに登場！食都・香港ミシュラン2008 [香港] All About

老舗リスボアホテル内の「Robuchon a Galera」

漂うパンの香ばしさが食欲をそそる。長く丁寧に使い込まれたホテルを改装した店内は、即席では造れない味がある

フランスの職人に与えられる最高位の勲章「MOF」を若干31歳で受勲し、39歳でミシュラン三ツ星を史上最短記録で獲得した、フレンチの巨匠、ジョエル・ロブション。パリをはじめ、ロンドン、ラスベガス、東京、香港と、世界中に自らの名を掲げたレストランを展開しています。

世界中から取り揃えた3,400種類以上のワインもお見逃しなく！

今回三ツ星に輝いたマカオの「Robuchon a Galera」は、他都市で展開するオープンキッチンスタイルの「L'ATELIER de Joel Robuchon」とは異なり、厨房は奥に設けられフロアには45名のゲストのための席が用意されています。

内装も、赤と黒のシックな「L'ATELIER de Joel Robuchon」のイメージとは異なり、老舗リスボアホテルの「古き良きマカオの情緒」を残した歴史薫る造りです。ミシュラン紹介記事にも「19世紀初頭のムードが、和やかで温もりある寛ぎ空間を演出し、エレガントな高級ファブリックのアクセントが利いている」と記されています。

才能溢れるフランキーシェフ（後）。崇拝するロブション氏とともに

オープン当時よりこの店の料理を指揮するシェフ、フランキー・セムブラット氏は、なんと若干32歳。98年よりパリの本店に勤務、ロブションとも半年ばかり厨房を共にし、料理の真髄を学んでいます。「お客様全員に目を配れるこじんまりとした造りと、奥に隔離された厨房が、料理に集中できる環境だと感じている」と、今回三ツ星を獲得した要素について語ってくれました。

オープン当初は、まずフランス料理の需要が少なかったので食材を入手するところから苦戦。マカオ、中国の食材にはなかなか相応しいものがなかったと話します。

独創性溢れる料理はロブション氏と相談して３ヶ月に一度更新

しかし、現在ではマーケットもにぎわってきたのでようやく安定するようになりました。香港で日本食のマーケットが盛んであるため、日本の食材を取り入れたりすることもあるのだそう。現にメニューには、鹿児島牛や柚子など日本の食材を使った料理が入っています。

「土地柄というものは特に意識しているわけではない。世界最高水準のフレンチを味わってもらうために、最高の食材を取り寄せるだけだ」と、フランキーシェフは続けます。自慢の料理のなかでも味わうとしたら？「冬はやはりトリュフだね。3月まではフランスの黒トリュフとイタリアの白トリュフが入ってくるから旬のタイミングで味わっていただきたい」。最高の食材と技術が織り成す逸品をぜひ味わってみてください。

＜DATA＞
■Robuchon a Galera