蟹ミソをふんだんに使った「風味蟹粉餐」(ひとり328HK$、2人から)も、蟹ミソを使った料理をとにかくたくさん食べたいという方にはいいかもしれませんが、とりあえず上海蟹を1パイいただけるとうれしいなという方向けの「大閘蟹魚翅餐」をご紹介します。このコースには2つの値段設定があって、5両(約187.5g)の蟹1パイだとひとり288HK$、6両(約225g)の蟹1パイだとひとり328HK$と、蟹の重さによって違います。
さて、この「大閘蟹魚翅餐」では前菜を12種類からひとつ選べます。大人数で行くといろいろ選べるので楽しめますね。上海料理といえばの「花彫酔鶏(紹興酒漬けの鶏)」や「拌馬蘭頭(春菊に似た上海エリアの野菜馬蘭頭の前菜)」、「雪火荳板」(ソラマメ)などを選びました。上海料理で馬蘭頭やソラマメを使ったものは美味しいものが多いのでぜひトライしてみてください。
次はフカヒレも少し入ったスープ、「清湯螺頭燉翅」。さっぱりしてました。
前菜やスープだけでけっこうな量だったのですが、コレのためにみんなセーブして食べます。そうです、待ってましたの「清蒸大閘蟹(上海蟹の姿蒸し)」!このレストランの上海蟹は甲羅上にレーザー光線でのマークが入ってたので、ブランド上海蟹となってる陽澄湖産のものでした。現在陽澄湖産の蟹にはレーザーでマークや番号が入っているので、このレーザーの海賊版がでてなければレーザー入りはすべて陽澄湖産と思われます。ちなみにこの上海蟹は蒸すか炒めるかの調理法が選べます。蒸したものも、自分で解体したことない場合はお店の方に手伝ってもらえます。
お次は温かい料理を14種類の中からひとつ選べます。「砂鍋獅子頭(巨大な肉団子、揚州料理)」、「火腿津白(金華ハムと白菜の炒め物)」などを頼んだのですが、特に美味しかったのは写真の「芙蓉蝦仁(白身とソラマメとエビの炒め物)」。ふわふわしていて、テーブルを囲んだ仲間には大好評でした。
最後に「鮮折蟹粉小籠飽(蟹ミソ入りショウロンポー)」がひとりにつき2個ずつ出てきました。1個で充分といいながら、2個しっかり食べちゃいました。
デザートは「原隻桂花燉雪梨」という、梨まるまるひとつをコンポートにしたようなものでした。シロップにキンモクセイが入ってて、とっても上海的なデザートです。このレストランには「酒醸圓子(酒糟の甘酒シロップにゴマ餡入り団子が入ったもの)」という上海の代表的な美味しいデザートもありますが、これにもキンモクセイが入ってます。どちらも絶品なのでお腹に余裕があれば、酒醸圓子も追加注文でぜひどうぞ。
残念ながら、上海蟹シーズンももう少しで終わり。「上海緑楊邨酒家」ではこの蟹コース、12月中は続ける予定だけど12月中旬以降は念のため問い合わせてくださいとのことでした。予約の際にご確認を!
※1HK$=約14.5円(2003年11月現在)
<関連リンク>
香港美食レストラン
vol.2「意外とさっぱり!潮州料理を食す」
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