●香港のお年玉「礼是」
香港では、目上の者が目下の者に、旧正月にお年玉「礼是(ライシー)」を配る習慣があります。これは旧正月の社交辞令と化していて、日本のように子供だけでなく、大の大人にまで、幅広く配るわけです。
●結婚式招待状にも
僕の友人も30歳前後であっても、このお年玉を受け取ることができるわけです。目上の人からならば、極端なハナシ何歳になったってもらおうと思えばもらえます!
また旧正月でなくても、結婚式の招待状にもこのお年玉は付いてきます。これは目上・目下問わずもれなくです。
●お年玉の相場
僕も会社から毎年もらうだけでなく、友達の両親、職場の上司などから、沢山の封筒をもらうことが出来ます。
よっぽど親しくしている人以外からのお年玉の相場はいままでは、一番安い紙幣である「20香港ドル」だったのです。赤い封筒には札を入れるのが習慣。そこで、1米ドル札、つまり香港ドル7.8ドルで済ませようとした人が中にはあらわれます。
●額面は人格すらを表す?
その人は非常に可哀想なのですが、お金をくれているのにもかかわらず、単に相場より低い額を配ったということで、ケチというレッテルを影で貼られるのです。
そう、お年玉を配りもしないなんてもってのほか、もう、大変ビックリという悪評すら立ちかねないのが怖いところです。
●お年玉相場が下がる?
香港の友人が非常にこの10ドル紙幣復活を恐れているのはこれ。「お年玉の相場が下がる」、なのです。
さて、でも配らなければいけない側の人々は、すでに「これで、今年のお年玉予算を半額に切り詰めることが出来る」とニンマリしているのも事実。
●日本の2千円札のようにならないはず
10月の第2週までにいままで紙幣は20ドル札しか受け付けなかった地下鉄の自動券売機も、新10ドル紙幣の流通を可能にする予定なのをはじめ、自動販売機の改修工事なども進んでいます。
この通貨は日本の2千円札のような目にあわず、今後普及してゆくはずです。
●お土産にいかが?
これから、消えていく10ドルコイン、そして登場したばかりの10ドル札、香港好きの方へのお土産にされると、喜んでもらえるような気がしませんか?
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