イタリア/イタリア基本情報

知りたい!ぼられるのは、日常茶飯事?!

体験談を元に安全対策を考える「イタリアの治安」シリーズ2話目は、「ぼられる」ことについて。文化や習慣の違いから誤解してる場合も無きにしも非ず。現実はこんな感じです。

岩田 デノーラ 砂和子

執筆者:岩田 デノーラ 砂和子

イタリアガイド

ボッタクリと言っても誤解もある?!

ぼられる・・・日本にいては、滅多に起こることではありませんよね。多分、他の諸外国、特に東南アジアなどに旅行されたことがある方なら、その「ぼられる」感覚というのをご存知かと思います。

イタリアは、他のヨーロッパ諸国に比べると「ぼられる」被害が多い方かもしれません。それは政治と国民の関わりや長い歴史の中で培われた「抜け目なく生きていくのが徳」とするイタリア人独特の考え方など、社会的な背景も大きく影響しているので、「イタリア人はヒドイ!」とは一概に言えないところがあります。

とはいえ、楽しもうと思ってきている旅行先で、思わぬ被害(気づかない場合もあり)にあうのはガッカリ 。どんな風に注意をしたらいいのでしょう?体験談を元に検証してみましょう。

そして、「イタリアではぼられる!」と思い込んでいるが故に、本当はぼられていないのに「ぼられた!」と無意味に不快な気持ちになっている観光客の方もよく見かけます。習慣や考え方が違うために、そんな誤解が生じることもあるようです。イタリアでは日常的に起こる「まるでぼられているような気分にさせられるけど、実はぼられていない」お話もご紹介していきましょう。これは・・・・、そう、イタリア人の名誉のために!

photo by SAWA
タクシーは観光に欠かせない便利な乗り物だけど…

曖昧なタクシーの料金?!

特に多発するケースとしては、タクシーの乗車料金の問題。これはもう、「必ずある」と言っても過言で はありません。

【ケース1】空港から街へのタクシーで、人数分請求された!
~ガイド岩田の体験談~
友人2人がチャンピーノ空港(ローマにあるマイナーな空港)に降り立ったときのことです。夜も遅く、タクシーが見つかりませんでした。声をかけてくる白タクもいたのですが、それは危険だからとタクシー乗り場でしばらく待っていると、「50ユーロでいいよ」と正規のタクシー運転手に声をかけられたのです。「50ユーロなら損はないかも」と、タクシーに乗り込み、街へ。

待ち合わせ場所にタクシーが到着し、私が迎えに出るとタクシー運転手ともめてる様子。 聞いてみると、「一人、50ユーロと言ったんだ。だから二人で100ユーロ」と請求されているのです!友人の一人が「そんなこと言ってないよ。50ユーロって言ったのに。」と・・・。
●●対策●●
古典的ともいえる手口。金額×人数分。あまりに使い古されすぎているからか、最近ではあまり聞きませんが、完全になくなっているわけではないのでご注意です。

・白タクは言わずもがな、ですが、メーターをつけないタクシーには絶対に乗らない
・やむなく言い値で乗らなければならないような場合は事前に「全員で?」と確認をすること。
・できるだけ人通りのあるところで降りる
・ホテルに到着の場合は、このようなことが起きたら、ホテルの人にでてきてもらう。また、警察に電話してもらう

白タクではない場合、タクシーには必ず認可番号が記載してあります(ドアの外側)。その番号を控えて、警察に連絡する旨を告げることで簡単におれる(?)場合もあります。

イタリアのタクシー運転手は極悪非道のように思われますが、ちょっとしたお小遣い稼ぎ程度のつもりの人もあります。それには、だまされやすそうな観光客を狙おう。そんな古い考え方のタクシー運転手がたま~にいます。

さて、前述の体験談その後。

イタリア語で応戦するや、ひるんだ運転手。待ち合わせ場所にいたイタリア人の友人達がなんだなんだ と出てくると、もはや照れて頭をかき始める始末。結果的には、50ユーロで手を打ったのでした。

さて次は、メーター付きのタクシーに乗ったのに、請求金額がメーターと違う?!そんな場合は・・・?
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