日本人建築家による衝撃のデザイン
度肝を抜く建築意匠の宝庫である美術館。 |
そんな妹島+西沢両氏が「内部で何が起きているのかを隠さない、透明なビルディングを目指した」と説明するミュージアムは、非常にオープンな雰囲気。1階エントランス部分はガラス張りで、中の様子を覗くことができる造りになっています。また、積み木を積み上げたかのように、建物をフロアごとにずらしたことで、自然光を取り入れているそうです。
開けた空間は、異なる作風のアートも同時にディスプレイされる。 |
ちょっと界隈から切り離された感じのする“けったいな”装いの建物ですが、「変化を遂げるロウアー・イースト・サイドで、バワリー地区の象徴としてタフに生き抜いて欲しい」という願いが込められているのだとか。また、この地の“異なるものを認める”精神によって、このユニークな建物は地域との関係性を保つことができるそうです。土地のアイデンティティに即した建物づくりという概念が、いかにもNYらしい風景を演出しているのですね。
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