かつてのユダヤ人植民地街がトレンド・スポットとして注目を集める

20世紀初頭のローワー・イースト・サイド
20世紀初頭のローワー・イースト・サイド
ローワー・イースト・サイドはマンハッタンの南東に位置する地区で、19世紀の終わりから20世紀の始めにかけて、東欧を中心にユダヤ人が移住し、当時約150万人住んでいたといわれます。今でも黒い服に身を包み、髭を生やしたオーソドックス・ジュー(正統派ユダヤ教の人たち)を街で見かけます。土曜日はユダヤ教の安息日のため、この地区のお店がお休みになることが多いのもそのせいです。

今は中華街の拡張もあり、イースト・ブロードウェイ、バウリー・ストリートなどは中国人のレストランやお店が目立ってきましたが、ユダヤ人や東欧人植民地時代の面影を残す街並は残されており、マンハッタンで唯一開発が街を大きく変えていない地区だともいえます。

そのため、ファッションデザイナーやレストラン・オーナーがその魅力を感じて最近はトレンド・セッターが集まる場所にもなっています。特にルドロー・ストリート、オーチャード・ストリート、クリントン・ストリートでは新しいお店が続々とオープンし、マンハッタンの今一番ホットなスポットとして注目を浴びています。

下町情緒たっぷりのローワー・イースト・サイド

ローワー・イースト・サイドの地図
 
ローワー・イースト・サイドはイースト・ビレッジの南、ノリータの東に当たる地区で、厳密にはハウストン・ストリート(Houston Street)の南、バウリー・ストリート(Bowery Street)の東、キャナル・ストリート(Canal Street)の北の地区を指します。

私自身2005年の10月にローワー・イースト・サイドに引っ越してきて、この下町気分いっぱいの街を毎日探索しながら楽しんでいます。マンハッタンの他の地区に比べると、下町ならではの人情味たっぷりの人をよく見かけるのも魅力です。

おいしいベーグル屋、ドーナッツ屋、漬物屋、惣菜屋、デリカテッセンが集まっている地区でもあるので、マンハッタンの下町の味を探求したい人にぴったりの場所です。

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