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GAPのベビー服もデザイン! NYで絵本を描く日本人女性~後編

Gapのベイビー服のプリントデザインやイラストをはじめ、いまや夢だったアメリカの絵本のイラストレーターとなった日本人女性にインタビュー。

執筆者:溝口 弘恵


年齢に関係なくチャンスは平等なアメリカのイラスト業界

中田裕恵さんのポートフォリオはこちらからアメリカで絵本のイラストレーターをやっている中田 裕恵(ナカタヒロエ)さんインタビュー<前編>につづき、後編では、NYでイラストレーターになりたい人へのアドバイスなどを語っていただいた。まずイラストレーターになるなら、やはりアートスクールへ行くべき?

「そうともいえないですね。絵がうまくなるのは、自分で描いててもうまくなるし、個人の先生について学んでる人もいますしね。アメリカでは、学歴とか資格は絵を描く仕事には、まったく関係ないんです。有名な人を除けば、アメリカはみんなイコール、20代の人も40代の人も同じレベルで仕事してますから。そういった意味でアメリカって日本のようにプロ思考がつよい国と比べると、若者にはチャンスが多いですね。

出版社でも、絵をドロップさせてくれる日があって、編集の方がアポをとらなくても見てくれるんです。だから知り合いがいなくても、誰でもドロップしにいけるんですよ。でもスクールで何がよかったかといえば、期日があって、これをやらなければいけないという訓練になります。実際、外に出て仕事すると締め切りなどがありますから」

日本では知名度や学歴が先行することが多いのは、どの業界でも同じ。やはりアーティストにとって、スタート地点が平等なアメリカの方が、夢を実現するチャンスは多いのかもしれない。

アメリカ人は水彩画が苦手?

「それから、水彩画をやっていたことはアメリカでは得してます。不思議なことにアメリカ人は水彩画の苦手な人が、日本より多いんですよ。きっと育った環境が違うからでしょうか。彼らは、小さいころからクレヨンで絵を描いてる子供たちが多いけど、日本では、図画で水彩画を与えられるでしょ。私たちはほとんどが、子供のころから水や絵の具に筆をつけてってことをやっているんです。

そもそも日本の絵画は、水墨画とか水彩とかが中心で重圧なものが少ないので、文化的な違いなのでしょうね」

さて次ページでは、ヒロエさんが絵本のイラストを描くために心がけていることとは?
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