そのうち東京にCIを専門にやる会社ができたのですが、その会社とうちの会社も少し関係があったので、私もニューヨークへ行くので、そこの会社でニューヨークに駐在してる方を紹介してもらいました。まあ、結婚してすぐに主人が会社を辞めて、どうなるか宛のない海外に出るというのは、私の親が仰天して、大変なので、1年程時間をおいて、徐々に私の両親に対して、行くぞ、行くぞの状況づくりをしながら...でしたよ」
キャリアももちろんあったが、人との縁を大切にする多叡子さんだからこそニューヨークへ渡ってもしっかり就職先が見つかったのだろう。
●専業主婦ではおさまりきれずCIビジネス
「渡米してから主人は、即、ユダヤ人の大手の会社で、日本マーケット担当ということで職を得て、労働ビザも出たのですが、私の方は、同時に申請に入ったグリーンカードを取得するまでは働けなかったんです、1年近くでそれがおりたのですが、そのタイミングと同時に、日本で紹介してもらった日本のCIの会社のニューヨーク駐在の人が、当時、こちらでCI分野で活躍していた日本人デザイナーでダイエーやマツダなどのCIをやった人と二人でCI専門の新会社を設立することになって、その新会社を手伝うことになったんですよ。私たち日本人3人とアメリカ人1人の4人で会社をスタート。そこで日本へプロモーション展開していったんです。
日本ではそれからCIブームになってきて、バブルで景気がどんどん上がっていくので、私たちのビジネスは軌道にのり、日本出張が多くなって忙しくしてました。」
シングルの女性がニューヨークで仕事することを夢見てやってくるパターンは多いけど、ご主人についてきてオフィスワークする女性は数少ないパターン。たいてい専業主婦となるのがお約束。やはり結婚後に、専業主婦でおさまらず日本で仕事を続けていたというキャリアが多叡子さんのニューヨークでの人生を変えたのだった。
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