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駐在員から学ぶアメリカ人とのコミュニケーション 米ビジネスマンの本音<前編>(2ページ目)

某ハイテクメーカーに勤める駐在員マイコー。オフィスは上司に部下にアメリカ人ばかり。「アメリカ人ってクールな面ばかりかと思っていたら、意外に人情もろいところもある。」と彼は語った。

執筆者:溝口 弘恵

Coney Island★Profile★ 
Name : マイコー
Office: 某日系ハイテクメーカー
Age  : 30代
在住暦: 3年


最初に登場するのはマイコー。なれなれしい感じもするけど、あえてマイコーと呼ばせてもらおう。その方が彼のキャラクターにぴったりだから。
第一線で活躍しながら、肩に力が入ってない男。すっかり現地に馴染んでしまっているのが彼、マイコーなのだ。

マイコーは某ハイテクメーカーに勤める駐在員。駐在といってもトップマネージメントが日本人ばかりといった日系企業と違って、上司や同僚はほとんどがアメリカ人という環境だそうだ。

私がマイコーを知ったのは彼のつくるホームページ
もったいない国アメリカ

を知ってから。アメリカ人の社員とのやりとりや、アメリカ社会に対する彼の辛口なコメントは興味深く面白い。

彼が飛行機の中のトラブルってムカついた時には、アメリカ人スチュワーデスを相手に、てめぇー奥歯をガタガタ言わしてやろうかー。といった威力を感じる大和魂を見せたのも印象深いエピソード。

今回、初めて彼にインタビューという形式で対面することになった。ドキドキドキドキ・・・どんな人が来るのか楽しみだ。

待ち合わせの場所に現れたマイコーは、いかにもアメリカのエリートといった雰囲気。色味が日本のものとは一味ちがうシャープな紺色のスーツに、爽やかなブルーのシャツが決まっている。

「普段オフィスではポロシャツにパンツなんだけどね。今日は客先へ行ってきたから」
と、いたって気さくなマイコーだが、じつは会議室でアメリカ人が十数人もズラリと並んでるところへ一人で出かけて対応してきたのだとか。
さすがイカすビジネスマン、それを自慢している様子もない。

ミッドタウンを歩くうちに彼の携帯電話が鳴る。電話の向こうはアメリカ人の部下なのか、仕事の経過を説明しているようだ。それにしても流暢な英語だ。

「アメリカに来る前にかなり英語の研修をしたんですか?」
と聞いてみると、なんと「辞令が出てから3週間の英会話研修を受けただけ」で現地に来たという。
「もうこっちに来て3年目、必然的に英語を使わないとならない環境にいるからね」と、まったく苦労を感じさせない口ぶりだ。

肩書きは、プロダクトマネージャー。日本が開発した新しい技術を投入した製品を、こちらへ持ってくる。そしてアメリカでの反応をみてから、日本へこうした方がいいといった今後の製品開発に関する提案を投げかける。

「アメリカは色々な国の人がいるから、みんな違う考えを持っているところも面白いよ。僕の仕事は、いわば雑用係みたいなものだね」
そう謙遜する彼だが、コミュニケーションに関わる重大なポジション、アメリカにとけ込まないとやっていけないはずだ。
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