知る人ぞ知る蔵王のジンギスカン
店の目の前には源泉足湯(無料)、裏手には共同湯「川原湯」(200円)。 |
以前から気になっていたのが「蔵王温泉のジンギスカン」。
なにやら、生ラムをじゅーじゅーやった後に、濃い硫黄泉にざぶんと浸かり、食堂の二階の隠れ家に泊まれる宿があるというウワサを聞いていたので、いつか行こうとねらっていたのですが・・・ついに、行って参りました!
東京からは山形新幹線で山形まで行くのが一般的ですが、地元の人流に、仙台まではやてに乗り、10分おきに出ている仙台・山形間の高速バスで1時間という「早くて安い」方法で山形まで行きました。確かに早い!。そして、駅前から蔵王温泉行きバスで40分。朝東京を発ち、5月、残雪の残る蔵王連峰をまじかに望む蔵王温泉には、ちょうどお昼に到着です。
ウワサの店の名は「ろばた」。共同湯「川原湯」の前にある居酒屋ですが、隣接して07年12月に新館を新築。まさにそこが「ウワサの隠れ家」になったのです。
湯の香ただよう蔵王温泉のほぼど真ん中。店の目の前には自家源泉の「足湯」を造り、地元の人たちの憩いの場になっています。蔵王の湯は、玉川や草津と同様、強酸性。硫黄の湯の花が舞う、いわゆる「にごり湯」です。ゲレンデ中腹にある大露天風呂(冬期閉鎖)が有名ですね。ジンギスカンの後に硫黄泉でさっぱり!。これぞ、知る人ぞ知る温泉のひとつの醍醐味です。
ウワサの蔵王のジンギスカン。ろばたのジンギスカン定食(1,600円)。 |
どーんと肉厚の生ラム肉が山盛りになって出てきた時には、その神々しい姿に涙が出ました。ラム肉は低脂肪なので、どんどんお腹に入ります。もちろん有料ですが肉のおかわりもでき、男性なら1kgくらい平気で食べてしまうとか。もちろん、ビールもうまい!
タレは自家製で、山菜やサラダ、漬物の小鉢が付きます。夕食時には、浴衣でいただけるジンギスカン。この天の恵みに、蔵王の神様に感謝です。
もともとは、戦後、この周辺に多かった綿羊農家を救おうと、同じく農家だった当時の村長が、モンゴルで見た料理を参考に、山形市銅町の鋳物屋で中央が盛り上がった鍋を特注。研究を重ねてできたのがジンギスカン鍋。それまでも、各地で羊肉を串刺しにして食べていたようですが、鉄鍋で出すようになったのは蔵王が元祖とのこと。その後、スキーを通じて全国から集まる人たちに伝わり、昭和30年代には北海道でも店が増えていったそうです。モンゴルの英雄の料理に名付けたのも日本。実はジンギスカン鍋は、蔵王生まれの日本育ちの料理なのですね。
さて、そして食後には、お待ちかねの温泉!