旅好きにテレビは要らない!
ご主人や旅人同士の会話がなによりのご馳走。沖縄を楽しむなら、テレビは要らない。(民宿海山木) |
そんなものは、映らんから要らない。
沖縄・やんばるの森の中に、知る人ぞ知る民宿「海山木(みやぎ)」があります。ホームページもないので、GUCCIIさんのサイトからご紹介します。
ご主人と奥さんの人となり、ボリューム満点の沖縄家庭料理、そして囲炉裏端の楽しい会話、の噂が人から人へと口づてに広がり、いまや、旅好きには有名な民宿になりました。
月夜の下、部屋のテラスで飲む泡盛(お酒は持参が原則)、ヤモリの鳴き声、ご主人のギャグ、知り合った旅人との語らい、すべてが思い出となって、真の沖縄を楽しむことができることでしょう。見た目はすごい宿ですが、館内は清潔。たったの4室の小さな宿です。
そして、大の旅好きご夫婦のアグネスさんから教えてもらったのが、岩手・野田村の民宿、「苫屋」。
テレビもない、どころか、電話もありません。予約は、はがきで・・・。
築150年を超える南部曲屋で民宿を営むのは坂本さんご夫婦。全て自家製の果実酒や薫製、雑穀や野菜でもてなしてくれます。
囲炉裏端の食事や会話を楽しみに来るのは、本を抱えた大学の先生、外国のセラピスト、年に数回、炉端での演奏をしてくれる音楽家、と様々。皆一様に、心のふるさとを求めて、苫屋にやってくるのでしょう。
真の「旅」には、テレビは一切不要です。
でも、少し前でしたでしょうか。私の大好きな、日本最も標高の高いところにあるホテル、「ホテル立山」に、テレビが置かれてしまったとき、嘆き悲しんだのを覚えています。
俗化すればするほど、「テレビを置け」という声も出てくることでしょう。
でも、日本も成熟してきました。「テレビなんか要らない」。そんな豊かな時間を過ごす旅人も、これから増えてくるのではないでしょうか。