梅雨がなく実に爽やかなこの季節、6月ポピーや馬鈴薯の花があちこちに咲き、7月にはいるとラベンダー、8月にはコスモスと、カラフルな花々が緩やかな丘を彩り、樹木の緑と畑の土とのコントラストが素晴らしい美瑛・富良野。日本離れしたこの地域を訪れるためのおすすめのお宿を、元旭川在住のガイドがお教えしましょう。
※いわゆる「美瑛・富良野」地区とは、北から順に美瑛町、上富良野町、中富良野町、富良野市、南富良野町から成っています。今回はそのうち「美瑛町・上富良野町・中富良野町」をご案内し、その他は「後編」(6月20日UP)でご案内します。
◆美瑛・おすすめの宿
美瑛町は、丘の高さを超える建物を建築してはいけないという条例に守られた「丘の街」。飛行機が旭川空港へ南から進入する際には、美瑛の丘の上を旋回しますので、その美しさがまず印象付けられることでしょう。
空から見たらまさしく「パッチワーク」のように馬鈴薯、ビート、小麦畑で彩られた丘が、「パッチワークの路」(美瑛駅の西側です)。セブンスターの木、マイルドセブンの丘(写真)などで有名になりました。大雪・十勝連峰の眺めが良いこの丘に泊まりたいという方は、ポテトヴィレッジ「美瑛ポテトの丘」。ユースホステル(男女別相部屋)として人気が高いほか、3室の個室があるのでペンションと言ってもOK。ファミリー・グループ向けコテージや、カップル向けの小さなログハウスもあり、丘の上の爽やかな朝を迎えたい方にはピッタリです。ただし、予約が取りづらい人気宿だということと、ユースが本業なので宿泊客は若い方中心だということを念頭に。あと、全館禁煙、おタバコは喫煙コーナーで。オーナーの松田武夫さんは美瑛と美瑛ファンを愛してやまない元JALマンです。
さて、丘を下りて、駅から白金温泉に向かってまっすぐ伸びているのが、「リフレッシュライン」。白樺林の中のまっすぐ道。途中、小さなパン屋さんやペンションがありますが、年々増えているようですね。そして白金温泉の手前、美沢地区の林の中にあるのが、「ペンションBIBI」。6室(和室3室)の本館のほか、3棟のログコテージと何と囲炉裏付きの茅葺コテージまで作ってしまいました。露天風呂もあり、異色のペンションです。オーナーの斎藤さんがバンを運転して案内してくれる早朝ツアーも人気。手作りのポテト料理も好評です。
リフレッシュラインを奥まで進むと白金温泉。山の温泉旅館がよいという方は「湯元白金温泉ホテル」や「大雪山白金観光ホテル」の源泉100%の湯がおすすめです。ナトリウム・マグネシウム硫酸塩泉や鉄泉の複合泉で、お肌もすべすべになりますよ。山の露天風呂も爽快です。どちらも料金は同じくらい。美瑛は車がないと移動に不便ですが、白金温泉へは旭川駅や美瑛駅から路線バスが出ています。