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日本人なら初物にこだわれ 厚岸の新秋刀魚

朝どれのピカピカに輝く秋刀魚を北海道厚岸から空輸。刺身と炭火あぶり焼きで、初物秋刀魚を堪能します。

執筆者:萩原 章史


■初物の秋刀魚を堪能する

8月になるとぼちぼち秋刀魚が北海道で揚がりだします。シーズン最初は目が飛び出るような値段でデパートや高級鮮魚店に並びます。「あー サンマ 食べたいけど、1尾 600円では……うーん」とカゴに入れるか? 入れまいか? 悩んでしまいます。

8月中旬ともなるとスーパーにも秋刀魚が並びますが、型が良くて鮮度が良い空輸ものは今日(8月21日)現在でも500円はします。安いものは250円くらいですが、陸路のものは恐らく水揚げされてから2日は経っています。もちろん、9月中旬になれば、秋刀魚の魚群は南下してきて、本州でも水揚げ翌日または当日のものが食べられますが、初物のこの時期は北海道からの空輸でないと、最高の鮮度のものは食べられません。そこで思い切って北海道から航空便でとれたて秋刀魚を空輸することにしました。これぞ産直の醍醐味です。



今回の取寄せは北海道の厚岸漁協からです。
午前中に厚岸港に揚がった秋刀魚は、専用の遮熱袋の中に氷水と一緒に詰められてから飛行機に乗せられ、翌午前に東京につきました。発泡スチロールの箱を開けると、中には死後硬直状態の秋刀魚が氷水に沈んでいました。まさに秋刀魚です。尻尾の部分を持つと小刀のようにピンと立つ秋刀魚は表面に鱗を大量に残し、美しく輝いていました。
約4kg(21匹)の形の良い秋刀魚が何と2000円です。今回は航空便の送料が2400円でしたが、それでも1尾210円です。航空便代をかけて鮮度最高のものを手に入れたわけですから、210円は安いもんです。

■刺身と内臓のホイル焼き

早速、調理です。先ずは刺身からです。
頭を落としてお腹を裂いてビックリ。内臓の形があまりにも美しく、色はほのかなピンクです。これはアルミホイルに乗せて、醤油ひと垂らしであぶって頂けば最高の酒の肴です。



刺身には脂が乗りすぎていない秋刀魚のほうが美味しいですから、今回の初物はピッタリです。脂はもちろんありますが、品良く脂を包含する身はまさに最高の青魚のテーストです。生姜醤油で頂きましたが、生姜がなくとも気にならないほどのうまさです。

さて次は、秋刀魚の炭火焼きです>>
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