周りの人間に蟹ホリックと呼ばれる私もこの蟹は初めて食べました。日本では見かけませんが、この蟹を東南アジアの市場で見たことがある方も多いんじゃないかな?加熱前はそれほどわかりませんが、加熱するとトラ蟹の名前の由来が直ぐにわかります。見事な十字架模様(トラ文様)が甲羅に浮き上がります。
さて、今回の蟹はどこから取寄せたかと言いますと、鹿児島の志布志湾の谷口海産からです。谷口海産はちりめんで有名な海産物卸問屋ですが、ひょんな事から「とら蟹」漁師の谷口満州男さんの蟹を扱うようになったそうです。
http://www2.synapse.ne.jp/kuroshiomail/
同じくトラ蟹を扱う、「うまいもんドットコム」ではカード決済、振込みも利用して購入できます。
http://www.umai-mon.com/
1匹500g以上ある大サイズのトラ蟹をオスメス1匹ずつ注文しました。残念ながら、このところ不漁で今回の分は急速冷凍になりましたが、それでも水っぽさとは縁遠い味です。これで活けだったらどんなにか美味しいのだろう・・と悔やんでしまいました。あー残念!トラ蟹という名前は俗称で学名はシマイシガニと言いまして、大きいものは甲羅の幅が20センチを超える大型の蟹なのに、日本でマイナーなのは漁獲量が少ないせいだと思います。食べごろサイズはやはり500g見当ですが、大きいものは1.5kgにもなるそうです。そうなると甲羅には藤壺がついて味がうんと濃厚になるそうです。つまりレアなのです。今回は自然解凍させてから、福建省の天然塩を使いたっぷりのお湯で一気に茹でました。(注意!活けの場合は絶対に水からゆでないと足がもげてしまいます。)所要時間15分、部屋中に蟹の芳香な妖しいかおりが満ちてきます。『この蟹はどんな味なんだろう?』と心わくわくです。少し冷めたところで、先ずは足からチュウチュウと啜ります。蟹の汁に溶け込んだ上品な味わいが口に入ってきます。続いて胴体と蟹みそに進みます。ワタリガニより甘みが少なく淡泊な味わいです。味噌はほど良く濃厚で甲羅酒もOKです。メスは残念ながら外子だったので、内子が少なかったですが、それでも珠玉の内子は珍味です。肉の量も多くて充分に満足できます。次回は活けを注文しようと心に誓った私です。もちろん、茹でるのが苦手な方には浜ゆでのものを送ってくれますからご心配なく。