中国/中国基本情報

中国のエリアガイド(3ページ目)

日本の約26倍という広大な中国。そこには56種の民族が存在し、独自の生活を築いています。そのため、同じ国でありながら各エリアで景色も文化も全く異なるのです。ここでは、華北、東北、華東、華中、華南、西南、西北、特別行政区という8つのエリアごとに、それぞれの特徴と見所をご紹介します。

鈴木 晶子

執筆者:鈴木 晶子

中国ガイド

東北/遼寧省、吉林省、黒竜江省

瀋陽故宮

清朝の離宮、瀋陽故宮。規模は北京の故宮の12分の1

ハルピン

ハルピンの聖ソフィア大聖堂

東北は、戦前は日本が事実上統治していた場所でした。また、ロシア、モンゴル、北朝鮮と国境を接することから、様々な国の風習を取り入れた独特な文化が存在しています。他のエリアの人々は華東人や西北人などと呼ばれることはないのですが、東北は遼寧省、吉林省、黒竜江省という単体ではなく、“東北”とひとまとめにされることが多く、このエリアの人々は“東北人”と呼ばれています。

■気候
東北は寒温帯気候。夏は短く、冬になると雪と氷に閉ざされます。中国最北部の黒竜江省漠河地区の1月の平均気温はマイナス30度前後! 冬の旅にはかなりの覚悟が必要!

 

■言葉
東北の言葉は、華北と同じ官話方言ですが、中国では東北人の使う訛りある話し方を“東北話”と呼び、その独特の訛をお笑いのネタとして使っています。一方、ハルピン人の話す言葉が最もきれいな標準語だと言われ、多くのアナウンサーを輩出しています。

■性格
長寿王墓とされる将軍塚

吉林にある長寿王墓とされる将軍塚

中国人にとっての東北人は、「荒っぽく気前がいい人たち」で、「繊細でケチな上海人」とよく比較されます。

■観光事情
主要都市は港町大連、清朝の副都だった瀋陽、戦中、関東軍の重要地点であった長春、ハルピンなど。瀋陽世界遺産の旅、東北三省戦跡ツアー、ハルピン氷祭りツアーなどが人気。

<世界遺産>
万里の長城(遼寧、黒竜江)、瀋陽故宮(遼寧)、永陵・東陵(福陵)・北陵(昭陵)(遼寧)、高句麗前期の都城と古墳(吉林)
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