植木・庭木/庭木・花木の種類と育て方

梅雨の花、アジサイを育てて楽しむ(2ページ目)

今年も梅雨の季節がやってきましたね。この時期にピッタリな花というと、まずアジサイが思い浮かぶのではないでしょうか。今回は、このアジサイを育てて楽しみましょう。

畠山 潤子

執筆者:畠山 潤子

ガーデニングガイド

アジサイの種類

山アジサイ
楚々とした山アジサイ
園芸店に行くと、花をつけたアジサイの鉢植えがたくさん並んでいますが、そのラベル表記は様々。「アジサイ」とだけ書かれたものや、「西洋アジサイ」、「山アジサイ」、「柏葉アジサイ」、「ハイドランジア」などと書かれたもの、また「墨田の花火」や「七段花」など品種名が書かれている場合もありますね。

カシワバアジサイ
手まり状でなく、花穂が立つカシワバアジサイ
アジサイ(H. macrophylla)は、広義ではガクアジサイ、ガクアジサイから花序全体が装飾花となったアジサイ、西洋アジサイのことを指します。ハイドランジアは西洋アジサイの別名で、西洋で品種改良されて逆輸入の形で明治ころ日本に入ってきたアジサイです。華やかな花が多いので近年人気となっていますが、在来種のアジサイに比べ耐寒性に劣ります。山アジサイ(H. serrata)は日本で古くから栽培されているアジサイですが、柏葉アジサイ(H.quercifolia)は北米に自生するアジサイで、日本での栽培はまだ歴史が浅い植物です。

アジサイの育て方

アナベル
人気の白花、アナベル
アジサイは、比較的丈夫で育てやすい植物です。前述の通りたくさんの種類がありますから、花姿を見て気に入ったものを育てましょう。

アジサイの植え場所は日向から半日陰で、水もちと水はけの良い土に植えます。鉢植えの場合は、基本土である赤玉土7:腐葉土3(青花の場合は赤玉4:鹿沼3:腐葉土3にしても)に植えます。開花株の鉢植えを購入した場合には、鉢に対して株が大きい場合は植え替え適期までに根詰まりを起こす恐れがあるので、一回り大きな鉢に鉢増ししてあげましょう。購入時に植え替えの必要がない場合は、花後もしくは落葉期に植え替えをします。

【管理のポイント】
アジサイの蕾
花芽を大事に充実させないと、蕾にならない

アジサイは水を欲しがる植物です。特に鉢植えでは水切れに注意しましょう。庭植えでも、乾燥が続くときは水やりをします。

夏の間は鉢植えは半日陰に移動させますが、庭植えで日当たりが良すぎる場合は、株元をマルチングしたり遮光ネットなどで日差しをやわらげてあげましょう。

肥料は、花後にお礼肥えとして油かすなどを与える程度です。最近では青花アジサイ用とか赤花アジサイ用といった肥料も市販されていますが、いずれの場合も与えすぎは禁物、記載されている規定量を守って施肥しましょう。

なおアジサイは耐寒性のある植物ですが、西洋アジサイは厳寒地では冬囲いが必要になります。また西洋アジサイでなくとも品種によっては冬の寒風で花芽が枯れてしまうこともあるので、寒冷紗などで風除けをするとよいでしょう。

花後のアジサイ
色褪せたアジサイも魅力的
【剪定のポイント】
アジサイの剪定は、花後すぐに行います。遅れると翌年に咲く花芽を切ってしまうことになります。

剪定する場所は通常花から2~3節目で切りますが、大きくなりすぎた株を小さく仕立て直したい場合は、さらに深い位置で全体的に切り戻します。

なお、アジサイの花は咲いた後もそのまま散らずに枝に残ります。青かった花が徐々に色褪せ、アンティーク調の色合いになるのも味わい深いものがあります。スペースに余裕があるなら、いくつか切らずにそのまま残しておくのもよいでしょう。

【アジサイの増やし方】
アジサイは、挿し木で簡単に殖やすことができます。挿し木の適期はちょうど梅雨時にあたるので、試してみてはいかがでしょう。挿し木のやり方については、ガイド記事【挿し木に挑戦してみよう!】で解説していますので、ご参照ください。


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