「花育」って何?

花
花や緑にふれ、豊かな心を育む
「食育」という言葉は既にどこかで見聞きし、ご存知の方も多いかと思いますが、「花育」というのはご存知でしょうか?
「食育」とは子どもたちの健全育成のために、どのようにして食料が生産されるのかとか、食料の選び方やバランスの良い摂取方法について、また食のマナーや文化といった様々な面から「食」についての教育を行おうというもので、2005年には「食育基本法」も制定されました。(詳しくは、「食育」サイトへ)

近年この「食育」に並ぶものとして提唱されているのが、今回取り上げた「花育」です。
「花育」とは、幼少期より花や緑に親しみ・育てる機会を提供したり、花の楽しみ方を教えることで、心豊かな子どもたちを育んでいこうというものです。また情操面だけでなく、花や緑を教育・地域活動などに取り入れることで、世代間交流や地域のコミュニケーションを深めることも期待されています。

チューリップ
花壇作りなど地域のコミュニケーションにも
農林水産省では、「花育」の意義を
  1. 幼児・児童に、やさしさや美しさを感じる情操面の向上、農と接する体験教育の機会を与える。
  2. 花きを介した世代間交流の促進と地域コミュニティの再構築につながる。
  3. 四季に応じた花きを楽しむ日本の花き文化の継承が期待される。
とし、「全国花育活動事例集」を作成して,全国各地における活発な取り組みを推奨しています。(※花育の意義は、農林水産省HPより引用)
既に全国各地で花苗を植えたり収穫を体験する、季節の花でフラワーアレンジメントを楽しむなど、様々な「花育」活動が行われています。

「花育」は「植育」、そして「食育」へ

とうもろこしの収穫
野菜などを育ててれば「食育」にも
「花育」の取り組みに役立てるのは、「花」だけとは限りません。土に触れたり、生長を見守ったり、さらに収穫したものを生活に活かしたりといったこと全てが「花育」に通じるのです。こう考えると、「花育」は「植育」とも言い換えられます。
美しいもの、地味で目立たないものといった差こそあれ、植物を育てていればいつか花が咲きます。そして、やがて実を結ぶでしょう。それが野菜や果実であれば、「花育」はそのまま「食育」へと繋がります。
花や緑を育てるという一石が、二鳥・三鳥にも広がっていくのですから素晴らしいことです。さらに良いことに、この「花育」は子ども限定のものではないのです。土いじりをしたり植物を育てることで心身のリハビリを行う「園芸療法」が、前例として既にその効果を物語っています。

家庭からも「花育」を

シャベル
家庭でも、花や緑に親しむ機会を
花卉生産者や農林水産省が提唱する「花育」では、「花や緑と親しむ機会を提供⇒地域・世代間のコミュニケーション」といったモデル図がありますが、まずはもっとも最小のコミュニティである「家庭」から始めてみるのもありではないでしょうか。
これまでも教育課程の中で「植物を栽培する」というものはありましたが、限られたカリキュラムの中ではそう多くの時間を割くことはできないでしょう。地域コミュニティでの活動も、「花育アドバイザー」などの指導者なり先導者が必要になってきます。

また、これは私見ですが、「花や緑にふれることが楽しい」、「きれいな花が咲いて嬉しい」、「収穫が楽しみ」といったことを心から感じることが「花育」になるのですから、「花育」は「義務」であってはいけないと思うのです。
これらのこと考え合わせると、「まずは家庭から」というのが妥当ではないでしょうか。誰かが始めてくれるのを待つのではなく、自分の家で小さな一鉢をじっくり育ててみることからスタートするのです。そこから学校・地域へと輪が広まることもあるでしょう。
「庭が無いから」といった常套句は捨てましょう。植物栽培は、キッチンの片隅でも始められるのです。「花育」を身近なものとして、生活に取り入れてみてはいかがでしょう。
※全国花育活動推進協議会では、花育活動を指導・支援するために、専門的な知識、技能や経験等を有する者を「花育アドバイザー」として募集・登録している。



※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。