香りの女王ラベンダー
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| ラベンダーの群生 |
日本でHerb(ハーブ)と言う言葉が一般的になったのは、このラベンダーの功績ではないかしら?と思うほど、ハーブと言えばまずラベンダーを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?私がハーブという存在を知ったのも、このラベンダーが最初でした。
さて、このラベンダーにはどんな逸話が隠されているのかしら?と思いきや、語源はラテン語の「ラヴァレ(洗う)」からきており、古代ローマ人がラベンダーを入浴の際に使用していたことに由来する……ということで、残念ながらロマンチックなお話はありませんでした。べつにロマンチックなエピソードなどなくても、ラベンダーはリラックス効果に優れたその芳香で、多くの人に好まれるハーブですよね。
ラベンダーのデータ
ラベンダーの種類
一口にラベンダーと言っても、交配種など数多くの品種が存在します。主にその形状などから、次のようなグループに大別され、それぞれ耐寒・耐暑性など性質が異なります。
- スパイカラベンダー
![ラベンダー]() |
| スパイカラベンダー |
* コモンラベンダー Lavandula angustifolia 一般にイングリッシュラベンダーと呼ばれるもので、耐寒性が強く香りが良いのが特徴です。代表的なものにヒドコートラベンダーがあります。また、北海道富良野のラベンダー「おかむらさき」もこのグループです。
* スパイクラベンダー Lavandula latifolia 原種ラベンダーで、葉の幅が広くて花茎が長く、花よりも萼の方が目立つのが特徴です。コモンラベンダーより、耐暑性があります。
* ラバンディン系 Lavandula×intermedia. コモンラベンダーとスパイクラベンダーを交配したもので、両者の性質を受け継いでいますが、不捻性(種ができない)であることが多いのが特徴です。コモンラベンダーより耐暑性が強く、代表的なものとしては、グロッソラベンダー、スーパーセビリアンブルーなどがあります。
- ストエカスラベンダー
![ストエカスラベンダー]() |
| リボンをつけたような、ストエカスラベンダー |
* ストエカス系 Lavandula stoechas 一般にフレンチラベンダーと呼ばれる系統で、主に観賞用として親しまれています。耐暑性は強いのですが、耐寒性は劣り、花穂の上に大きな苞がリボンのように付いているのが特徴です。 他に、エンジェル、フェアリーウィング、緑がかった白の花色が特徴のヴィリディス、などもこのグループです。
- デンタータラベンダー
![デンタータラベンダー]() |
| デンタータラベンダーは四季咲き性がある |
* デンタータラベンダー Lavender dentata スペイン、地中海沿岸原産で、葉の鋭い切れ込み(鋸歯)と四季咲き性があるのが特徴です。 本種は耐寒性が劣りますが、日本で改良された「スーパーサファイアブルー」は耐寒・耐暑性に優れ、日本全国で栽培できます。
- プテロストエカスラベンダー
![プテロストエカスラベンダー]() |
| レースラベンダーとも呼ばれるプテロストエカス系 |
* プテロストエカス系 Lavandula pterostoechas 葉に深い切れ込みがあるのが特徴で、一般にレースラベンダーという名前で市販されています。 代表的なものとして、ピナータ、マルティフィーダがあります。
あなたのお住まいの地域の気候に合うラベンダー、好みのラベンダーは見つかりましたか? さあそれでは、さっそくラベンダーを育ててみましょう!
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