あなたは家を変わらなければならない
~見知らぬ女性がOさんの友人をおもむろに霊視した話です~■久しぶりの再会に話がはずんで
やっぱり友だちはいいなあ、大いに盛り上がるはずの晩だったのに |
ある時、学生時代の友人と2人きりで居酒屋の座敷で楽しく飲んでいました。お座敷といってもとても狭く、テーブルとテーブルの間はあまり空間がありませんでした。ちょっと横の人の話も聞こえるくらい。でも、久しぶりにその友人と会ったこともあり、ビールやお酒をどんどん空けて、とってもいい気持ちに浸っていたところでした。
隣りのテーブルには男女のカップルが座って、静かに話をしていました。そのうちの1人の女性がちらちらこちらを向くのです。40代くらいの長髪の女性です。そして自分の肩をだるそうにさすっています。最初は私たちの声が大きいのかしらと思っていたくらいで、ちょっと声を低めにして、また話に興じていました。それでも何度も何度もこちらを向くのです。よく見るとどうも私の友人の横顔を見ているようでした。
■あなたは一体なにモノなの?
何でこの人が私たちのことを知っているの。ああ、また頭が痛くなってきた |
するとその女性がおもむろに低い声で、私の友人側に向いている右肩をさすりながら、ぽつりとこう呟いたのです。「こっちの肩がしびれるう。あなたついてるよね。住んでいるところが悪い」それだけ言うと、首を振りながら、パートナーらしき男性の方を向いて静かにお酒を飲み始めたのです。
ちょっと失礼なその態度に私は憮然としました。「気にすること…」と友人に言いかけようとすると、友人はなんだか真っ青な顔でうつむいてしまったのです。どうしようもないくらい重い空気に包まれました。フォローのしようがないというか…。もうせっかくの再会は台無しになるし…。
■それは本当の話?
しばらくたって、友人はとても真剣な顔つきで話始めたのです。「実は先日引越してからすごく悪いことが重なっているの。原因はわからないんだけど、主人が急に具合が悪くなったりして、会社を休みがちになってるし…。私も急に具合が悪くなることがあるの…。今思えばあのマンションに内覧に行ったとき、すでにその予兆はあった気がするわ。部屋に入った瞬間に気持ちが悪くなったの。たまたま具合が悪くなったと思っていたんだけど、そうでもないかもね。口では言い表せないんだけど、何かいるような気がするの。肩に重くのしかかってきたり、頭にのしかかってきたり、そんな感覚に襲われることが度々あるわ。」
私はあまり霊を信じない人間だったのですが、友人のことがあって以来、住んでいる場所がとても気になり始めました。風で部屋の扉が閉まっただけでもドキッとしますし、物が倒れたら”ポルターガイスト?”て勘ぐってしまいます。友人は居酒屋でのことがきっかけで、住まいを替えたそうです。今は夫婦2人とも元気に過ごしているようなので何はともあれ安心です。今回のことは気のしすぎかもしれませんし、あの女性のいう通りなのかもしれません。わからないということが返ってこういうことに拍車をかけているのかもしれません。
世の中自分の知識では解明できないことは一杯かも |
引越し先に関する話を伺っていると、方位磁石を持って建物の方位を調べたり、神社にいってお札をもらったり、風水をみて色や置物にこだわったりしている方も多いようです。皆さんは気にするタイプ?それとも気にしないタイプ?