季節と食と器へのこだわり
今年の1月7日には七草粥を、1月15日の小正月には小豆粥を食べたそうです。美味しい食べ物と一緒なら、忘れがちな季節の行事も魅力的に。 |
日記を拝見していると、季節の行事などを楽しんでいるように見えます。一人暮らしだとつい忘れてしまいがちですが…。
平九郎:
一年の始まる一月のうちに、鏡開き、節分、土用、冬至など…、カレンダーに毎年の行事を書き込んでしまうんですよ。私の両親は戦前生まれなので感覚が古かったとも言えるかもしれませんが、行事などを当たり前のように大切にしていたことが、私にも染み付いているのかもしれません。
といっても、『花より団子』のタイプなので、料理やご馳走に絡んでいるものしかやらないんですよ(笑)。
ガイド:
そういった行事などを一人で祝うのは、ちょっと寂しいときもありませんか?
平九郎:
それが私は寂しくないんですよねー。ご飯を食べることが、何より楽しいことなので(笑)。それまで一人暮らしだから気づいていなかったんですが、先日同僚と食事に行ったら、「ニコニコしながら、食べるんだね」って指摘されたんですよ。それくらい美味しいものは楽しいです。
思いつきで作ったら、案外美味しかったという『枝豆の白和え』。これからの季節にぴったりです。レシピはこちらからご覧ください。 |
食については、こだわっていることはありますか。
平九郎:
あまり意識をしたつもりはないんが、料理には野菜を多く使っています。自然とそうなっているので、身体が求めているのかもしれませんね。
あと、食材を買うときは、添加物のないものや国産のものを選ぶようにしています。食品の身体への影響が書かれた本を読んでから、いくら安くても、気になるものは買えなくなってしまいました。食費の予算は2万円って決めているんですが、オーバーしても身体に良いものを食べるようにしたいと思っています。
ガイド:
日記の中で料理を紹介していることもありますが、そこに使われている食器がとても素敵ですね。ここには、どんなこだわりがありますか。
平九郎:
大学のときに陶芸を習いたいという友達に付き合ったのが、食器の世界との出会いです。それほど興味があって始めたことではなかったのですが、作ってみたら、とても惹かれるものがありました。でも、湯のみ、茶碗までは楽しかったんですけどね、徳利で挫折(笑)。作るのは諦めて、今は収集専門です。
最初は5脚ずつ集めていたんですが、最近は1脚とか2脚とか。それでも食器棚だけでは収まりきらなくて、タンスや押入の中に入っています。こういうとき、押入が広い和室っていうのは便利です。
平九郎さん自慢の器で、夏をイメージした爽やかなテーブルコーディネートを(左上)。印判の小皿(左下)と切り子のグラス(右下)のコレクションは、渋みと温かみのある美しさを醸しています。 | |
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